東日本大震災

ダメージ蓄積?本震より余震で被害 尾花沢・芦沢、大石田・鷹巣など

2011年06月14日
4月7日の余震の影響で大石田町鷹巣の県道の路肩にできた亀裂。尾花沢市と同町の北部で被害が目立った=4月8日
4月7日の余震の影響で大石田町鷹巣の県道の路肩にできた亀裂。尾花沢市と同町の北部で被害が目立った=4月8日
 4月7日に発生した東日本大震災の余震で、震度5弱を記録した尾花沢市と大石田町。中でも同市北部の芦沢地区では100件以上、近くの同町鷹巣などでも多くの建物で外壁や屋根、ガラスが損壊するなど被害が集中した。専門家は「最上川に近く、泥炭という地質が影響している可能性がある」と指摘。震災から3カ月が経過したが住民から「また強い地震が来たら被害はさらに大きくなるのでは」と不安の声も出ている。

 尾花沢市によると、同日の余震による建物被害は芦沢1集落の43件、芦沢2集落の44件、芦沢駅前集落の29件、上の原集落の12件で確認。このほか、寺内地区で2件、福原工業団地で3件発生した。内訳は住宅113件、小屋14件、工場6件。このうち住宅とモーテル、工場が各1件ずつ半壊し、市道にも亀裂が入るなど市北部を中心に被害が相次いだ。また、大石田町でも北部の鷹巣、海谷、駒籠、川前の各地区で合わせて住宅数十軒が一部損壊した。

 3月11日の大震災本震では同市で震度5強、同町で震度5弱を記録したが、目立った被害はほとんどなかった。余震で被害が拡大したことについて市や町などは「耐震化していない古い建物が多く、本震でダメージが蓄積されていたことなども影響しているのではないか」と見ている。

 芦沢1の柿崎新一区長と芦沢2の佐藤主計(かずえ)区長によると、同集落での余震による主な被害は▽外壁の剥落▽風呂のタイルの剥落▽玄関や室内のガラス破損-など。コンクリートの家の土台に亀裂が生じた、床板がずれた、小屋の柱が曲がったというケースもあった。

 佐藤区長は「自宅では棚からテレビが落ち、時計が壊れた。本震時の震度5強より揺れは大きく感じた」と話す。柿崎区長は「風呂や外壁が大きく壊れた家は直すのに数百万円かかる。県や市の補助はあるが高齢者などは負担が大きく、応急処置で済ませた家もあると聞く。余震への不安はまだ消えない」と語った。

 被害が集中した原因について山形大の八木浩司教授(地形学)は、あくまで可能性とした上で「部分的に揺れが大きいという場合は、地質の条件が反映されることが多い。芦沢や鷹巣などの地区は最上川に近く、2~1万年前に川が流れていた場所だったと思われる。河道が変わり陸地になったが、泥炭地のため大きな揺れが生じたのではないか」と指摘。「被害を防ぐためにも常に防災意識を持つことが大切。落ちてくる物の下に寝ないなど、あらためて基本的な対策を確認してほしい」と話している。
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