2011年06月16日
真室川町木の下、アパート経営高橋橙太郎さん(73)が、東日本大震災の津波で醸造蔵が被災しながらも、伝統の味復活に取り組んでいる岩手県のしょうゆ会社に500万円を贈った。
贈られたのは、創業204年の歴史を持つ、しょうゆ醸造の八木沢商店(河野通洋社長)=陸前高田市=で、大津波で、しょうゆを造る伝統の「もろみ」が入ったたるが醸造蔵もろとも流され、壊滅的な打撃を受けた。社員40人のうち半数以上が被災し、親族を失った社員もいた。
「もろみ」はその後偶然見つかったが、高橋さんは先月、テレビでこのたるを懸命に探す社員の姿や、「社員はうちの家族。一人も解雇はしない」と会社再建に奮闘する経営者の話を聞き感動し、支援を決めた。
一関市内にある八木沢商店の営業所を今月9日に訪れ、同社の河野和義会長に現金500万円を手渡した。河野会長は「全く面識のない高橋さんから『会社のために役立ててほしい』と大金を頂いたとき、涙が出てきた。まるで神様に見えてきた」と心温まる善意に感謝し、「もし再建したなら社員旅行の最初は真室川町にしたい」と語った。
高橋さんは「一人も解雇せず大事にする会社を応援したい。力を合わせて伝統のしょうゆを復活させてほしい」とエールを送っている。