2011年09月06日
宮城県の被災地で調髪のボランティア活動を続けている佐藤隆男さん=長井市
長井市片田町で理容店を営む佐藤隆男さん(33)=同市横町=が、休日の月曜日に宮城県の被災地を訪ね調髪ボランティア活動を続けている。「髪を切って気分転換し、前向きになってほしい」と話している。
4月中旬、阪神大震災でボランティア活動の経験がある近所の客に働き掛けられたのがきっかけ。これまで十数回、1人で現地に行き、現在は1日当たり2~3人の髪を整えている。最初は1日約40人を担当したこともあり、調髪した人は延べ約100人に上る。日曜夜に出発して早朝から夜遅くまでの活動だが、佐藤さんは「休みでぼうっとしているより、動いていたほうがいい」と語る。
活動はインターネットやボランティアセンターで情報を集め、要望のある場所を訪問。避難所の片隅で主にお年寄りや子どもを担当し、世間話で盛り上がるものの、時には津波の光景を思い出し、声を詰まらせて涙を流すお客さんもいる。「何も言えなくなります。思いがけない言葉で傷つくといけませんから」。こうした様子を目の当たりにして、癒えない震災の傷跡を感じるという。
避難所では暑さもあって短髪が人気だ。「バリカンの一番短いやつで刈ってくれ」「それだと怖いおじさんになりますよ」。そんな客との和やかな触れ合いもある。「話を聞いてあげるのが大事なんです」。佐藤さんの元には石巻市の避難所などから、お礼のメッセージが届いた。長井市にも佐藤さんの活動をたたえる電話が寄せられている。
最近感じるのは、ボランティア活動に携わる人が徐々に減っていること。「報道と現地の状況にはかなり差がある。ぜひ余力のある人はボランティア活動に参加してほしい。1人で行きにくければ誰かと一緒に。動ける人が動くことが必要と感じています」と訴える佐藤さん。「次いつ来てけんなや」「今度はいつ」。そんな声が有る限り、活動を続けるつもりだ。