2011年10月18日
被災住宅から運び出した家財を分別する天台宗の住職たち=宮城県山元町山寺
曹洞宗の寺を拠点に活動している宮城県山元町のおてら災害ボランティアセンター(通称テラセン)に17日、全国の天台宗住職ら約60人が集結した。本県からは6人が参加し、東日本大震災の被災住宅で泥出しなどに取り組んだ。同町は9月に避難指示が解除された区域が多く、支援活動はこれからが本番。僧侶たちは、額に汗しながら宗派を超えて力を合わせた。
テラセンは山元町山寺の普門寺(坂野文俊住職)内にある。震災で本堂や境内が被災したが、避難指示区域になっており復旧作業は難航。「お盆までに何とか間に合わせたい」と1人で奮闘していた坂野住職らを支えようと、有志が集まって7月に設立された。
今回のコーディネート役は山形市山寺の立石寺華蔵院・榎森舜田副住職ら。榎森さんは天台仏教青年連盟復興特別委員会の委員で、テラセンでの活動経験もあることから実現した。「これまでキリスト教や天理教などいろいろな人に協力していただいた。(天台宗の支援は)本当にありがたい」。テラセンの藤本和敏代表は感謝する。
この日は本県の他、大分、滋賀、群馬、青森など全国各地の若手僧侶が集まった。テラセンで打ち合わせした後、2班に分かれて移動。津波が押し寄せた住宅で、一輪車やスコップを駆使し、家具や土砂などをてきぱきと運び出した。
震災から7カ月たった今も住宅内には津波の傷痕が生々しく残る。活動に立ち会った山元町山寺の石川浩明さん(69)は「周囲に迷惑が掛かるので、このまま放置できないとは思っていたが、足が悪く1人では何ともならなかった。とても助かる」。高畠町一本柳、明学院住職の丸山晃俊さん(31)は「誰かが困っている時に動かなかったら後悔する。(立ち入りが制限されていたため)復旧はゼロに近い状態。今後も通い続け、被災地の人々とつながっていたい」と話していた。ボランティアはきょう18日も行われる。