2011年11月26日
コンサートを前に、羽黒高の生徒たちに指導する牧慎一さん(左端)=鶴岡市・羽黒高
元山形交響楽団クラリネット奏者の牧慎一さん(53)=鶴岡市大塚町=が、東日本大震災に被災者に向けて義援金を募るコンサートを来月、同市で開催する。市内中学校、高校の吹奏楽部などに参加を呼び掛け、クラリネット奏者数十人が大合奏を披露。牧さんや参加する生徒たちは「庄内のクラリネット奏者たちの思いを被災地に届けたい」と、熱のこもった練習に励んでいる。
牧さんは東京芸術大を卒業後、1983(昭和58)年に山形交響楽団に入団。昨年10月に同楽団を退団後はフリーのクラリネット奏者として活動する傍ら、羽黒高や地元の楽団などで指導にも当たっている。
山形交響楽団に在籍中、公演のために太平洋側の各県を何度も訪れていた牧さんは、被災地の惨状に心を痛めていたという。同市の映画館で4月にコンサートを開き、聴衆から義援金を募ったところ多くの善意が寄せられたことから、第2弾を企画した。
コンサートは12月11日午後2時から、同市のエスモールで開催する。当日はクラリネット奏者30人以上が出演し、震災が発生した午後2時46分に合わせてモーツァルトの賛美歌「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の大合奏を披露する。このほか出演団体がそれぞれクリスマスソングなどを演奏。入場無料だが、会場に募金箱を置いて義援金を募り、集まった善意は全額被災地に寄付する。
本番を前に、牧さんは参加する生徒たちに合奏曲の指導に当たるなど準備に奔走。「『できるだけのことをしたい』という気持ちを音楽で伝えたい」と語り、多くの人の来場と募金への協力に期待している。