東日本大震災

九里学園高野球部員、がれきの片付け 石巻の雄勝で監督やコーチの古里を“応援”

2011年12月04日
冷たい雨の中、監督とコーチの古里でがれき撤去に励む九里学園高の野球部員=石巻市雄勝町
冷たい雨の中、監督とコーチの古里でがれき撤去に励む九里学園高の野球部員=石巻市雄勝町
 九里学園高校(米沢市)の野球部員が3日、高橋左和明監督(40)と佐藤源太郎コーチ(25)の古里・宮城県石巻市雄勝町でボランティア活動を行った。2人の実家は東日本大震災の津波で流された。震災から9カ月近くたつが、町内は惨状が随所に残り、暮らしの息吹は全く感じられない。部員たちは被災者のため、そして「監督とコーチに恩返ししよう」と冷たい雨が降る中、懸命に作業に打ち込んだ。

 高橋監督は雄勝中から仙台育英高に進学。主将だった1989年夏の甲子園で大越基投手らと共に準優勝した。2000年から九里学園高野球部を率いている。佐藤コーチは高橋監督の下で野球がしたいと九里学園高へ。3年時は主将としてチームを引っ張った。

 同部は、毎年お年寄り宅で除雪するなど積極的にボランティア活動を展開。大震災の発生以降、「被災者のため何かできないか」と考えていた。公式戦や学校行事などで実現できずにいたが、雪が降る前にぜひ支援したいと、約20人で監督とコーチの古里を訪れた。

 雄勝町は津波で壊滅的な被害を受け、多くの建物が流された。堤防は破壊され、土のうを積んだ場所も少なくない。部員たちは道路脇に残るがれきの片付けに取り組んだ。この日はあいにく雨となったが、木材や金属、プラスチック類などを丁寧に拾い集め分別。3年生斎藤雄樹君(17)は「監督には野球だけでなく勉強、生活面でもお世話になった。少しでも恩返ししたかった」、1年生大場貴史君(16)は「寒かったけど被災者のことを考えたら我慢できた。少しは役に立てたかな」と充実した表情で話した。

 高橋監督、佐藤コーチとも大津波で実家が流失、家族は無事だったが、高橋監督は同級生が、佐藤コーチはおじが犠牲になった。高橋監督は部員たちに感謝しながら「一つ一つの積み重ねが復興につながる。今回の経験を糧にして自分に何ができるのか、今後どう生きるのか、感じて考えてほしい」、率先してがれき撤去に取り組んだ九里広志校長(64)は「みんな頑張ってくれた。ありがとう」とねぎらっていた。
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