2012年04月04日
事業計画などを協議したプロジェクトの推進会議=長井市役所
農作業を通して避難者との新たな絆を結ぼうと、長井市のレインボープラン市民農場(竹田義一理事長)や市内のNPO法人などが「レインボープラン『絆』循環プロジェクト」をスタートさせる。東日本大震災や東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県から長井市に避難してきた人たちに生鮮野菜などの栽培・販売を行ってもらい、復興を後押ししようとの試みだ。
長井市には現在、300人近い避難者がいるが、滞在が長期化することも予想される中、同農園など関係機関・団体が連携して避難者をバックアップしながら生鮮野菜や酒造米の生産、販売活動を協働で行う。
長井市、同農場、長井まちづくりNPOセンター、福島県浪江町から避難し長井で酒造りを始めた鈴木酒造店長井蔵、さわのはな倶楽部、レインボープラン推進協議会のほか、福島県いわき市内の2団体で実施主体を構成。地域循環型農業で安全・安心な野菜などを生産・消費している「レインボープランのまち長井」の実績をモデルにプロジェクトを推進する。
事業は▽市内の農地を借り受け、同農場の支援を受けて野菜などを通年販売し被災地に供給▽醸造米を生産し鈴木酒造店長井蔵で醸造-の2本の柱からなる。
畑は30アール程度を想定。避難者2人が生産に従事し、同じく避難者ら約50人が有償ボランティアとして活動。2012年度は販売額150万円を見込む。また、水田では「さわのはな」を栽培し、醸造。醸造米が余った場合は「避難者生産の安心米」として被災地にも販売する。5年間継続して取り組み、独立して長井市内で農業を続けたり、習得した技術を基に古里で農作物生産者になってもらうことを目指す。
国の「福島県地域づくり総合支援事業(地域協働モデル支援事業・震災対応)」の採択を目指しプロジェクトを申請したが、不採択の場合でもこの枠組みで事業を行う。3月29日、市役所で初会合を開き竹田理事長を代表に選出した。同代表は「事業収入は経費を差し引いて全額、避難者に還元する。避難者が市民と絆を結び、一日も早く古里に帰れる日が来ることを願って事業を展開したい」と話している。