東日本大震災

歩む~3.11、あの日から2年[3] 庄内じもとで応援隊

2013年03月09日
「庄内じもとで応援隊」で作ったキャンドル。メッセージを書き込み11日に明かりをともす=酒田市・里仁館
「庄内じもとで応援隊」で作ったキャンドル。メッセージを書き込み11日に明かりをともす=酒田市・里仁館
 「多くの人が大なり小なり、被災地の力になりたいという思いを抱いている。その思いを果たせず、もどかしく感じてはいないか」。酒田市の生涯学習施設・里仁館の生涯学習コーディネーター堀勝彦さん(55)はそう考える。昨年10月から今年2月にかけて一般市民対象の講座「庄内じもとで応援隊」を開いた。被災地支援を手掛けるボランティア団体の活動を手伝うことで、市民に「地元でできる支援」を行ってもらおうという取り組みだ。

 今、県内に居ながら被災地のためにできることとは何か。

 県内各地のボランティア団体が被災地支援に努めてきたが、時間の経過とともに人手や資金の不足、関心の低下などが懸念されるようになった。「地元の頑張っている団体を応援することが復興を支えることにつながる」と堀さん。じもとで応援隊は、市民の思いとボランティア団体を結び付ける「中間支援」と位置付ける。

 ドキュメンタリー映画上映、宮城県松島町のカキ養殖棚用に竹を伐採する活動など、全3回に約50人が参加。アンケートには「仕事や時間的な制約で被災地を訪ねることができなかった」といった参加者の声が寄せられた。「地元でできる」という敷居の低さが、被災地支援に関心を持つ市民の思いを後押ししたことがうかがえる。

 ただ、単発の講座に参加することができても、継続的な活動に結び付くとは限らない。被災地で求められる支援は変化しており、新たな活動を始めることは難しい。

 今年2月末現在5684件。震災後、日本赤十字社県支部に託された義援金の件数だ。金額は約17億6603万円に上るが、9割以上が11年度までに寄託された。12年度分は539件(約1億4047万円)。義援金は被災地のために地元でできる支援の一つだが、先細りしている。

 「平和な日常を過ごしていると被災地のことを忘れてしまいそうになる」。じもとで応援隊に参加した鶴岡市羽黒町赤川、自営業菅原典子さん(41)はそう感じている。震災から2年の節目に犠牲者の追悼の思いを込め、鶴岡市で行うキャンドルナイトの実行委員会に加わっている。復興支援関連の行事があるたびに意識的に参加しているといい、「地元でできることがあるなら貢献したい」と話す。

 「風化させないことが、私たちができる最も重要な支援だと思う」と堀さん。11日、鶴岡の実行委員会と連動する形で、酒田市中町地区の商店街で「キャンドルナイト」を行う。9日から当日にかけてワークショップも開き、市民を巻き込みながら街に明かりをともす。

 堀さんと菅原さんは同じことを口にした。「追悼のためだけでなく、私たち自身の『3・11』を振り返るために明かりをともしたい」。あの日、県内も激しく揺れ、停電した。被災地のことを心配し、エネルギーのことを考え、生活を見直した。「私たち自身のあの日に立ち返ること。それが同じ東北に生きる者として、震災を忘れないことにつながるのではないか」
(酒田支社・三浦光晴)
東日本大震災 記事一覧
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39] [40] [41] [42] [43] [44] [45] 
文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から