東日本大震災

県内、鎮魂の鐘で心一つに 各地で追悼式や災害訓練

2014年03月12日
 「心を一つに」「決して風化させてはならない」。東北に大きな傷跡を残した東日本大震災の発生から3年を迎えた11日、県内各地で追悼式や、震災を教訓にした災害訓練が行われた。いまだ癒えない心の傷、前に踏み出す決意…。鎮魂の鐘が響く中で、多くの県民、避難者が復興への思いを強くした。

鎮魂の鐘を鳴らして犠牲者の冥福を祈り、復興への思いを新たにする参列者=山形市・千年和鐘前
鎮魂の鐘を鳴らして犠牲者の冥福を祈り、復興への思いを新たにする参列者=山形市・千年和鐘前
 山形市役所の千年和鐘前では、地震発生時刻に合わせて追悼・復興祈願式が行われた。市民や被災地からの避難者など約200人が参列。犠牲者の冥福を祈り、復興支援への決意を新たにした。

 地震が発生した午後2時46分、市川昭男山形市長が突く鎮魂の鐘が響く中、参列者全員が1分間の黙とうをささげ、犠牲者を追悼。参列者の中には鐘の音に聞き入ったり、ハンカチで目頭を押さえたりする人の姿もあった。

 会場に設置されたテレビで政府主催の追悼式が中継され、安倍晋三首相のあいさつ、天皇陛下のお言葉に静かに耳を傾けた。主催者あいさつで市川市長は「原発事故の収束はいまだ見えない状況にあり、息の長い取り組みが必要」とし、5月24、25日に同市で開催する東北六魂祭に向け「東北6県が心を一つにし、東北全体の復興に向かって歩んでいきたい」と語った。

 吉村美栄子知事、加藤賢一市議会議長のあいさつの後、参列者一人一人が千年和鐘を突き、被災地への思いを届けた。

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集会や学級の授業で、命の大切さや防災について理解を深めた子どもたち=長井市豊田小
集会や学級の授業で、命の大切さや防災について理解を深めた子どもたち=長井市豊田小
 3月11日を「いのちの日」と定めている長井市豊田小(渡部恭子校長)では全校児童が参加して集会などを開き、命の尊さについて考えた。

 渡部校長が「生きていることに感謝し、思いやりの心を忘れないようにしよう」とあいさつし、全員で黙とう。震災直後に岩手県大船渡市で救助活動に携わった西置賜行政組合消防署主査の荒木正行さん(43)が講話し「復興に向け必死で頑張っている人のことを思い、他人を気遣える人になってほしい」と語った。この後の各学級の授業も震災がテーマで、一人一人が命や防災について理解を深めた。

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吹雪の中、車に機材を積み込む隊員たち=東根市・陸上自衛隊神町駐屯地
吹雪の中、車に機材を積み込む隊員たち=東根市・陸上自衛隊神町駐屯地
 「3・11師団防災の日」に合わせ、陸上自衛隊第6師団(司令部・東根市神町駐屯地)は、管轄する山形、宮城、福島の各県の駐屯地で大規模震災を想定し、隊員約4600人による初動対処訓練を行った。

 午前5時に地震が起き、宮城、福島両県で震度6強を観測した―と想定。神町駐屯地では約2千人が参加し、吹雪の中で機材を車に積み込む一方、指揮所を設けて情報集約を図った。先遣小隊長を務めた第20普通科連隊の工藤智久3等陸尉(46)は「迅速な対応ができた。一人でも多くの人命を救いたい」と語った。

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 県警は各署で震災対応訓練を展開。沿岸部の酒田署では、佐渡島北方沖を震源とするマグニチュード(M)8.5の地震が発生し、大津波警報が発令された―との想定で実施した。

酒田署員が双眼鏡で海の状況を確認し、災害警備本部に状況を報告した=酒田市・ホテルリッチ&ガーデン酒田
酒田署員が双眼鏡で海の状況を確認し、災害警備本部に状況を報告した=酒田市・ホテルリッチ&ガーデン酒田
 本町交番の署員が津波の状況を把握するため近隣ホテルの屋上から双眼鏡で海上の波の状況を確認し、同署に設置した災害警備本部に報告した。管内18カ所の避難誘導場所や、停電に備え発電機を使った信号機の作動方法を確認。旧酒田工業高では遺体の検視活動の手順も訓練した。このほか、山形署などでは留置場収容者の避難を想定。機動隊は山形市内で、同市消防本部の救助隊、陸上自衛隊との合同訓練に取り組んだ。

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 大規模災害を想定した広域連携訓練が山辺町の特別養護老人ホームやまのべ荘などで行われ、県内の福祉施設の職員ら約170人が利用者らの安全確保に向けた対応を確認した。

一般の避難所では生活が困難な高齢者らを受け入れる訓練=山辺町・やまのべ荘
一般の避難所では生活が困難な高齢者らを受け入れる訓練=山辺町・やまのべ荘
 県老人福祉施設協議会(峯田幸悦会長)などが昨年に引き続き行った。今回は、一般の避難所では生活が困難な高齢者らを施設内で受け入れるための搬送訓練などを実施。さらに宮城県老人福祉施設協議会に応援要請し、ヘリによる物資の輸送訓練も展開した。峯田会長は「今後も訓練を継続し、県外団体との連携を進めたい」と話した。
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