挑む、山形創生

第3部「よそ者」の視点(2) 吉野優美さん(新庄)

2016年03月29日
新庄市地域おこし協力隊の吉野優美さん。「かむてん」を描いた土産袋を発案するなど活躍している=新庄市沖の町・コワーキングスペース「GOSALOn(ゴサロ)」
新庄市地域おこし協力隊の吉野優美さん。「かむてん」を描いた土産袋を発案するなど活躍している=新庄市沖の町・コワーキングスペース「GOSALOn(ゴサロ)」
 ―新庄に来た理由は。

 「父が新庄出身で、帰省のたびに訪れており、もともと知った土地でした。大人になっていとこが東京から新庄にUターンし、田舎にある古里の良さも聞きました。東京では山形に関わる仕事をさせてもらったし、常に山形を意識しながら仕事していた感じ。山形への憧れもありました。新庄最上地域のどっかどした(落ち着いた)空気感や自然と近い雰囲気が好きで、地域おこし協力隊に応募しました」

■ルールがある
 ―過ごした印象は。

 「意外と複雑(笑)。街の仕組みや見えないルールがあると思います。祭りのしきたりや地域の伝統、暗黙の了解、人情など、集落ごとに違うルールがあると感じます。ただ決して悪い意味ではなく、どれも心地よいものばかりです」

 ―空き店舗を使った商店街活性化に取り組んでいますよね。1月にはJR新庄駅前の空き店舗を活用し、観光案内や情報発信の場を提供するコワーキングスペース「GOSALOn(ゴサロ)」をオープンしました。仕事を通じて感じたことはありますか。

 「ある大学の先生に『新庄にはへそがない』と言われたことがあります。新庄の商店街は広いエリアに点在しており、東京だと電車一駅分くらいの感覚。それらを回遊させるには距離があるし、コンテンツも少ないです。雪が降れば徒歩では動きづらくなります。へそを作るために、例えば新庄駅前の空き店舗や空きスペースを使い、若い人にコーヒーショップやセレクトショップの出店を促してはどうかなと思います。出店を歓迎する態勢、ムードをつくることも大切です。できるところから試験的にでも始められればいいですね」

■かむてん発信
 ―新庄市の公式イメージキャラクター「かむてん」を通じた情報発信にも取り組んでいますね。

 「かむてんは現在、露出が少ない気がします。いずれは新庄で愛されるキャラクターにしたいです。まずは案内板や非常口誘導看板にデザインを取り入れ、至る所にかむてんが自然にいるという存在にします」

 ―地方創生に向けて、県民に伝えたいことはありますか。

 「年配者によく『若い者に任せておけば将来は安心』『私たちはリタイアしたから後は頼んだ』と言われますが、若い世代に寄り掛かって暮らしていけるほど、現実は甘くないと思います。若い世代には重荷だし、それでは地域が滅んでしまう。老若男女それぞれの立場でできることは違います。先人の知恵、経験が必要な時はあるし、実働部隊は若手でも、それをサポートする人が必要です。若い人も年配の人も地域のために何ができるかを考えてほしいです」

 「東京だから豊かな生活ができるわけではないし、田舎だからスローライフが送れるわけではないです。今は個人個人がどれだけ考えたかが問われるシビアな時代だと思います。多角的な視点で物事を考えたいですよね」

 「日本人の暮らし方、考え方が変われば都会だろうが、田舎だろうが関係ないと思う。都会にも田舎にもそれぞれ役割があります。双方が日本全体として高め合っていける関係になればいいなと思います」

【共通質問】山形ってどんな感じ?
(1)山形のどこを全国にPRしたらいい?
▽食べ物、水、空気がおいしい。物を食べるときは空気と水も一緒に食べる。周りの雰囲気も含め、どういう環境で食べるかでおいしさは左右される。山形は全て備わっている

(2)山形の悪いところ、改善した方がいいところは
▽売り込み下手。自分が作ったものや関わったものを褒めることはすてきなこと。外から良いねと言ってあげることも力になる

(3)山形らしさをひと言で
▽物をあげる文化。物をあげ、もらう文化が根付いている

 よしの・ゆうみ 1988年2月生まれ、28歳。東京都日野市出身。文化女子大を卒業後、インターネット関連企業を経て、フリーランスでイベント・広告業に従事した。2015年4月に新庄市地域おこし協力隊に着任し、商工観光課に所属している。
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