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野菜作りやってみない? 山形市の担当者に聞く

 都会だけでなく本県でも市街地は都市化が進み、近頃は土に触れたことのない子どもが多い。野菜、果物は八百屋やスーパーで買う物-。そう思い込む子も多いのではないだろうか。そこで勧めたいのが、親子での野菜作り。子どもに栽培の苦労、収穫の喜びを味わってもらえ、親子の絆づくりにもつながる。山形市農政課の相田正勝担い手育成係長、川田孝地域連携推進員や、市の事業で親子への農業指導を担う深瀬悦男さん(73)にお薦めの野菜、栽培方法、注意点を聴いた。

里芋を収穫する親子。楽しい農作業は親子の絆を強めるのに最適だ=2016年10月30日、山形市
里芋を収穫する親子。楽しい農作業は親子の絆を強めるのに最適だ=2016年10月30日、山形市

【土の準備】プランター使い手軽に

 野菜作りには畑が必要。庭があれば土を耕し、畝を作る。「畝は排水対策になる」と川田推進員。日光が当たるよう、南北方向に作るのが基本。高さ10~20センチに土を盛るが、畝でない部分を歩き土を固め、段差を作るだけでも良い。子どもと畑を歩きながら作りたい。

 アパート、マンション住まいの人はプランターか鉢を使おう。園芸店やホームセンター、最近は100円ショップでも取り扱う。深く広く根を張る野菜があるため、底の深い物を選びたい。底に石を敷き、肥料入りの培養土を使用。ベランダや玄関先など屋外の日当たりの良い場所に置く。

【作る野菜】ミニトマトやナスから

 野菜は子どもも簡単に作れる種類を選ぶ。子どもや初心者はあまり手間が掛からないミニトマト、ナス、キュウリがお薦め。中でもミニトマトは課題として育てる学校があり、子どもも親しみやすい。川田推進員は「結実して赤く色づく過程を見ることができ、子どもは自分で育てていると実感できる」とする。

 後はナスやキュウリと共に本県を代表する味覚「だし」の材料になるオクラ、ピーマンなどのシシトウ類、ビールのお供になる枝豆も子どもでも栽培しやすい。定植や種まきは晴れた日に。植えたら茎を支える支柱を使い、防虫ネットを張る。いずれも子どもが楽しく取り組める作業だ。

【栽培管理】工夫して除草を楽しむ

 栽培管理で最も大切なのが、雑草対策だ。川田推進員は「とにかく草との勝負」。相田係長も「梅雨時は2、3日でびっしりと雑草が生えてしまう」と口をそろえる。小まめに除草を心掛け、芽が小さいうちに取り除く必要がある。

 ただ地味な作業だけに、「子どもはすぐ飽きてしまう」と深瀬さん。そうなれば大人の出番だが、手が回らないなら、ゲーム形式を取り入れるなど、子どもが楽しめる工夫が必要だ。

 肥料は最初、少なめに与え、様子を見て追肥する。生育には水が欠かせないが、トマトやカボチャ、大根、サツマイモなど水分の取り過ぎに弱い作物もあり、注意が必要。そうした作物に水をまく際、重宝するのが少量の水しか出ない子ども用じょうろ。子どもと一緒に水やりに励もう。

【ひとこと】手間をかけた味は格別

 挑戦に失敗は付き物。子どもならなおさらだ。相田係長と川田推進員は「失敗して初めて農作物を作る苦労を味わえる。子どもへの食育にもなる」と口をそろえる。栽培は日々の管理にある程度の手間が必要。親子で担当日や役割を決め、楽しく栽培してみてはどうだろうか。自作野菜の味は格別。力を合わせて栽培すれば親子の会話は弾み、きっと絆が強まるはずだ。

山形で「親子農業たんけん隊」開園式

親子農業たんけん隊に参加し、畑を確認する親子=13日、山形市東古館
親子農業たんけん隊に参加し、畑を確認する親子=13日、山形市東古館

 山形市は2004年度から「親子農業たんけん隊」と題した体験事業に取り組み、小学3~6年生親子に農業の魅力を伝えている。本年度は32組が参加し、13日に市農業研修センターで開園式を行った。参加者に参加動機や効果を聞いた。

 同市宮町4丁目の丹野典子さん(46)は娘の山形三小5年愛理さん(10)と初参加。「いつも食べている野菜がどう成長し、収穫されているか、一緒に勉強したい」と意欲的だ。平日は仕事であまり愛理さんに関われず、「農作業を通じて会話できるので、絆も強まりそう」と話してくれた。

 同市桜田東2丁目、桜田小4年丹野明花梨さん(9)は「落花生、ネギ、トウモロコシ、ズッキーニ、トマト、ナスを育てたい」と目を輝かせる。母敦子さん(36)は「前にこの子の姉が参加した時も一生懸命手伝ってくれた。形はいびつでも自作の野菜はおいしい。子どもと野菜作りを楽しみたい」と笑った。

 野菜嫌いを克服した子もいる。同市東山形2丁目、東沢小5年佐藤裕輝君(10)は野菜の好き嫌いが激しかった。母美枝さんによると、2年前に初めて参加。自分で栽培、収穫した作物を自宅で食べているうちに、いつの間にか野菜を食べられるようになり、裕輝君は今や「ピーマン、ニンジンを作るのが楽しみ」と語るまでになった。

 親子農業たんけん隊では月1回のペースで相談会を開き、指導員が栽培方法のアドバイス。参加者に栽培マニュアルも配布し、成功を後押しする。毎年、定員を上回る申し込みがあるといい、担当者は「『市民農園では敷居は高い』『気軽に栽培してみたい』という市民に人気なのでは」と語る。本年度は既に締め切ったが、興味のある人は来年度に申し込んでみては。

2017年5月16日掲載
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