昔、(※)加茂の港の問屋さ、年とった大き猫いだけど。ばあさんめんごがっていだけどや。そのころ、台所の戸棚さしまっておいだごっつぉ、朝まなっどなぐなっけど。毎晩ださげ女中達がら聞いでもとんとわがらねけど。
そのころ、船がら上がった1人の船頭、その問屋さ泊まったけど。夜中、小便しさ起ぎだば、台所の方カタカタ音すっけど。船頭、そっと台所さいってみだば、大き猫戸棚あげで、ごっつぉムシャムシャ食ったけど。船頭「シー」て言ったば、猫ギョロと見でがら逃げでいったけどや。
次の日、船頭そのごど、(※)かがさまさ話ししたば、めんごい猫でもこうしておがえねて、ばあさん反対したども、みんなで(※)しめでただぎ殺してしまったけど。そして裏の畑さ埋めでしまったけど。次の年の5月ごろ、猫埋めだ所がら大きカボチャの芽出はってきてドンドど大きぐなって、見だごどねえようだ大きカボチャ1つなったけど。
そのころ、前の年に泊まった船頭、まだ泊まりさ来たけど。かがさま達、大喜びしてその大きカボチャ食せだけど。そしたば、その晩げ急に苦しみ始めで死んでしまったけど。カボチャ食った家族も死んでしまって、その問屋だんだん貧乏してつぶれてしまったけどや。
トンピンカラリネッケド。