むがす、とんとあったけど。あっどごさ(※)んぼこ持だね爺さまど婆さまえだけど。2人ぁ「んぼこ欲すだえ」て、観音様さ願かげだれば、婆さまの親指だんだえ膨っできて、ほっから小っちゃこえんぼこ生まっできたけど。んぼこぁあんまり小っちゃこえさげ「(※)五分次郎」てゆう名前つけだけど。
ほのうず、隣村がら「(※)おかね化げものでできて、庄屋の娘、俺さ寄ごしぇ」て暴っでえるてゆう話聞けできたけど。ほうすっど、五分次郎「(※)ほがえだ化げもの、俺退治してける。婆んちゃん、俺さ針1本けろ」て言うけど。婆さまぁ「お前なの行ぐずど化げものえ食っですまう」て言ったげども、五分次郎ぁ「俺行ぐ。行って退治してける」て、針とにぎり飯背負って行ったけど。
ほうして、(※)行ぎ行ぎ行ったれば、庄屋の家の(※)ががつぁ「あーん、あーん。俺えの嬢っこ、化げものえ食っですまう」て泣えっだど。五分次郎ぁ「ほの化げもの俺退治してける」て言って、山ん中さ入て行ったけど。
ほうすっど、大っけ化げもの出てきたけど。五分次郎ぁ飛び上がて、化げものの鼻の穴さ入て行って、針で腹じゅぐじゅぐ刺して、化げものどご殺してすまたけどぁ。ほうして、庄屋の娘ど一緒えなて幸しぇに暮らしたけど。とんびすかんこなえけど。