燃えよモンテディオ山形

新聞掲載記事

残留から定着へ(5) 地域潤す「昇格」効果

2009年12月11日
山形市のJR山形駅を真っ赤に染めた浦和サポーター。J1は大きな効果をもたらした=7月
山形市のJR山形駅を真っ赤に染めた浦和サポーター。J1は大きな効果をもたらした=7月
 Jリーグ公認のインターネットサイト上にある「人気スタジアムグルメ」のランキング表。J1・J2の全クラブの試合会場で楽しめる飲食物を、投票形式で順位付けしたものだ。現在、上位10品は「カリーパン」(2位)や「米沢牛・山形牛くし焼き」(4位)、「玉こんにゃく」(9位)など、山形の本拠地・NDソフトスタジアム山形(天童市)で味わえる品々。戦うステージをJ1に移し注目度が上がった今季、目新しさも手伝って山形に目が向いたと読み取ることができる。

 シーズンを通してJ2時代は想像もできなかったほどの相手サポーターが本県を訪れた。中でも7月の浦和戦では、山形新幹線を貸し切るなどして数千人の浦和サポーターが押し寄せた。ホームの平均観客動員数が昨季の6273人から約2倍に増えたのには、これら人気クラブの貢献度が高かったことが挙げられる。

 「J1効果」を身近に感じたのがスタジアムの出店関係者。今季はスタジアム内と外を合わせて15業者が出店した(昨年は8業者)。テレビなどで紹介され名物となった「カリーパン」の販売担当者は「ことしはアウェーサポーターの数がすごかった」と話し、「試合によってはキックオフの4時間前に(商品が)完売する勢い」と振り返る。スタジアムで土産物を購入したいという相手サポーターの要望に応えて設置された、天童市観光物産協会による販売ブース。通年で「ラ・フランスジュース」や将棋の駒のストラップを販売し、物産協会の担当者は「売れ行きは対戦相手によって異なるが、(設置は)少しでもPRすることが目的」。来場者が立ち止まって眺めてくれたこと自体が大きい、と話す。

 宿泊施設も恩恵を受けた。天童温泉協同組合に加盟する11の旅館・ホテルは、試合観戦者を対象に宿泊料金を15%割り引く独自のサービスを展開。3〜12月までのシーズン中、1998人のサッカー観戦者が宿泊した。昨季までのJ2時は同様の取り組みを行っておらず、単純な比較はできないが、同組合の花輪敏則事務局長は「当初の期待以上の人が来た。J1効果は非常に大きい」と話し、「山形が(宿泊者に)どういう印象を与えたのか。それを踏まえた上で新たなサービスを考えたい」と来季を見据える。

 開幕前、昇格元年の県内の経済波及効果を29億2900万円と試算した荘銀総研は「これを上回る可能性がある」とする。平均入場者数を1万1000人と仮定していたが、実際は1000人上回ったことに加え、「県によるスタジアムの改修費負担、シーズン途中に開発されたモンテディオ山形のサポート商品など、当初は見込んでいなかった分が上乗せされる」と想定する。

 県内経済が冷え込む中、大きな影響を与えたモンテディオ山形のJ1昇格。来季も国内最高峰の舞台で戦う挑戦権を手にした。チームはもちろん、山形にかかわる誰もが共有できる“メリット”を最大限に生かしたい。


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※このページで使用しているモンテディオ山形のチームロゴ、チームエンブレム、および顔写真は社団法人山形県スポーツ振興21世紀協会の承諾を得て使用しています。

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