〈モンテディオ山形―サガン鳥栖〉後半開始早々、FW豊田陽平(手前)が相手DFと競り合いながらヘディングシュートを突き刺すが、主審は豊田のファウルを取り同点ゴールとならず=天童市・NDソフトスタジアム山形
サッカーJ2は第37節の23日、各地で7試合を行った。モンテディオ山形は天童市のNDソフトスタジアム山形で鳥栖と対戦し、0−1で敗れた。通算成績は17勝8分け10敗で勝ち点は59のまま。順位は2位と変わらないが、3位に浮上した仙台との差は勝ち点1に縮まった。
山形は前半28分、GK清水健太からMF北村知隆へのパスをカットされ、鳥栖FW藤田祥史に先制ゴールを許した。後半開始早々、MF北村のクロスをFW豊田陽平が頭でゴールにたたき込んだが、ファウルの判定で得点と認められず、終盤は何度もゴール前に押し込んだが点を取れなかった。第38節は山形の試合は組まれていない。第39節の10月5日に天童市のNDソフトスタジアム山形で福岡と対戦する。
首位の広島は4−1で愛媛に完勝し、勝ち点を81としてJ1自動昇格となる2位以内を決めた。広島は1年でのJ1復帰で、次節にJ2優勝の可能性が出てきた。山形と、前節3位の湘南がともに敗れ、2チーム以上が広島の勝ち点を上回る可能性が消えた。
【戦 評】
前半に許した1点を返せず、山形が鳥栖に競り負けた。山形はセットプレーで相手ゴールに迫ったが決め手を欠き、後半はクロスボールから好機をつくったものの、ゴールは遠かった。終盤はMF宮本を右サイドバック、途中出場のMF馬場をボランチで起用する攻撃的な布陣で反撃したが及ばなかった。
攻めの呼吸に微妙なずれ
ピッチに立った選手の誰もが戦っていた。「気持ちは前向きだったがミスが多かった」。小林伸二監督は静かに敗因を口にした。
前半28分の失点シーン。相手のクロスボールをDF陣が体を張って防ぎ、GK清水健太がキャッチ。一気に逆襲を仕掛ける場面。清水は右サイドを駆け上がったMF北村知隆にロングボールを送る。だが息が合わない。出し所と受け所が微妙にずれたボールをカットされ、速攻を浴びてゴールを許した。
「(北村は)裏のスペースを狙っていた。自分は足元に出したかった」と清水。前掛かりになった相手の裏を突き、鳥栖ゴールに迫ろうとする思い、気迫は共通していた。だがほんの少しのずれ、意思の疎通を欠いたことが手痛い失点につながった。
球際の激しさ、競り合いの力強さでは決して劣っていなかった。だが好順位で昇格争いに身を置く状況に、「(プレーに)硬さ、力が入っていた」(清水)。プレスの掛かっていない何でもない横パスがタッチラインを割るなど、自滅するような形でみすみす試合の主導権を手放した。
「怖がらずにやること。もがくことがチームと個の力を付けることになる」と小林監督。上位3連戦を1分け2敗で終え、今は試練の時とばかりにそう語った。「悔しさをばねにすればたくましさになる」。指揮官の言葉通り、チームは下を向くことなく次戦に臨む。
豊田悔しい幻ゴール
後半開始早々にFW豊田陽平が頭で鳥栖ゴールに突き刺したシュートは、直前の競り合いの中で豊田にファウルがあったとしてノーゴールの判定。同点弾は幻となり、サポーターの歓声は悲鳴とブーイングに変わった。豊田は「(倒れたDFを)押していない。(判定は)謎。ジャッジだけで結果が変わるのは悔しい」。昇格争いの中で、ワンプレーの重みが増している状況だけに、小林伸二監督も「あのファウルは分からない。しっくりいかない」と判定への不満を隠さなかった。
初スタメンの園田 集中「普段通り」
〈モンテディオ山形―サガン鳥栖〉初スタメンのDF園田拓也。前半、ゴール前のこぼれ球を拾ってシュートに持ち込む=天童市・NDソフトスタジアム山形
「緊張せず、普段通りにやれたが…。とにかく勝ちたかった」。今季初スタメンのDF園田拓也は、自身の出来よりもチームの敗戦を悔しがった。
累積警告で出場停止のDF小原章吾に代わってセンターバックで起用された。チームは前半に失点したが、もう1人のセンターバックのレオナルドとの連係や、FWとの距離をうまく保って裏をケアして最終ラインを守った。
「夢中で挑んだことで全体的にはまずまずとなった。次も集中していく」と園田。最後まで守備を託した指揮官は「球際は強くスピードもある。経験を積み重ねれば計算できるようになる」と及第点を与えた。
ミス、リズム乗れず
モンテディオ山形・小林伸二監督の話 いいリズムになりかけてはミスが出た。鳥栖はボランチ2人が堅かった。落ち込んでいる暇はない。大事にいくのではなく、自分たちが今やれることを怖がらずにやる。顔を上げてチャレンジしていく。