県内ニュース飛び込み、スタート台自粛を通知 山形のプール事故受け市教委
2008年07月25日 08:18
山形市の出羽小(芳賀正樹校長)で5年生の女子児童(10)が競泳の練習中にプールの底に頭を打ち大けがをした事故で、山形市教育委員会は24日、当面、飛び込みとスタート台の使用を自粛するよう市内の小中学校に通知した。山形署は同日、出羽小プールの実況見分を行い、児童と教諭の位置関係などを確認。学校関係者から事情聴取を続け、原因や指導態勢に問題がなかったかも含め、過失責任の有無を慎重に調べる方針。同市内の小学校のプールは、最も浅い所で水深90センチという構造が一般的で、出羽小もこれに含まれる。芳賀校長は同日、記者団の取材に応じ、飛び込み時の事故が全国で起きていたことは認識していたとし「小学校用のプールは水深が浅いので、こうした経緯を十分に踏まえ、指導に当たるよう各教職員に伝えていた」などと話した。 23日の事故当時、児童23人が練習し、教諭3人が指導していたが、教諭は事故の瞬間を目撃していなかったという。芳賀校長は「全国の事故例から、飛び込みに危険が伴うことや、泳ぎの上手な子どもがかえって事故に遭うケースがあるとの認識はあった」と説明した。 県教委スポーツ保健課によると、旧藤島町(現鶴岡市)の小学校で1999年に起きたプール事故をきっかけに2000年、ガイドラインを策定したが、スタート台の使用有無などは各市町村教委の対応に委ねている。山形市教委はスタート台の使用を全面禁止にしてはいないが、全国の同種事故を踏まえ「個人の能力に応じた、安全に配慮した慎重な指導」を各校に指示していた。 山形市教委は今後、飛び込み禁止やスタート台の撤去も視野に、具体的な指導法を盛り込んだ安全確保策を検討。市内小学校のプール設置基準の数値化なども協議するとしている。 山形市と遊佐町のプール事故を受け、県教委は24日、各市町村教委などに事故防止の指導を徹底するよう通知した。 水深浅いプールでの飛び込み危険 山形市のスイミングスクール・山形ドルフィンクラブのコーチ佐々木賢二さん(58)は24日、山形新聞の取材に答え、水深が浅いプールに飛び込む危険性を指摘。「(スタート台を使っての飛び込みには)最低1.3メートルの深さが必要ではないか」と話した。 同クラブにあるプールのスタート付近の水深は1メートルで、飛び込みは原則禁止。水泳指導歴34年で、日大山形高水泳部のコーチも務める佐々木さん自身、飛び込みで何度もヒヤリとした経験があり、選手がけがをしたケースを耳にすることも多い。そのため、大会前にスタート台を使わないで飛び込ませる場合はあるものの、10年ほど前から年齢を問わず、飛び込みを禁止している。 泳ぎがうまい選手ほど、着水時の抵抗を受けず勢いがあるため、底にぶつかる可能性が高くなるという。「事故を防ぐには、水深がないところでは飛び込ませないこと。指導者もよほど気を付けないといけない」と注意を促した。
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