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花と自分の思い、作品に込めて 村山の井上さんが「漆の美展」新人賞受賞

2009年10月21日 16:48
受賞作品の「風・花・想」
受賞作品の「風・花・想」
 村山市在住の漆作家、井上直美さん(35)=同市楯岡新町3丁目=の「風・花・想(おもい)」が、社団法人日本漆工協会が主催する第17回「漆の美展」の新人賞に選ばれた。井上さんは「漆は努力を積み重ねた分だけ素直に作品に反映される。受賞を励みにますます頑張っていきたい」と喜びを語っている。

 受賞作は、ふたがドーム型で直径、高さとも15センチほどの箱2つを1組にした。素地は漆、麻布などで厚みを出す乾漆。木に比べて軽く丈夫な上、自在な形を作ることができる。色漆を重ねて模様を削り出す技法や漆絵を施し、土台の部分には銀箔(ぎんぱく)を張り付けて色彩豊かに仕上げた。

 「野花が好きなので花と自分の思いなどを込めた」と井上さん。「気持ちを表現できることはとても楽しいし、幸せなことだとあらためて実感した」と笑顔を見せる。

 授賞式は11月12日、東京の明治記念館で行われる。受賞作は同11〜13日に同館に展示される。「漆の美展」は来年3月中旬ごろから4月後半にかけて都内で開かれる予定。

「漆の美展」の新人賞に選ばれた井上直美さん=村山市
「漆の美展」の新人賞に選ばれた井上直美さん=村山市
 井上さんは、東北生活文化大(仙台市)の学生時代に漆工芸を始めた。美術科で彫刻、陶芸、壁画、絵画などさまざまなジャンルを経験したが、最もやりがいのあるものとして漆を選んだという。卒業後、東北芸術工科大の研究課程を修了し、同大で社会人公開講座の指導員を務めた。「東北芸工大では、自分の思いを形にすることを学んだ。漆の工芸品は高価で限られたものしかないが、普段楽しく使える食器などを自分でなら作れる」と話す。

 現在は、東北生活文化大の非常勤講師として学生に指導する一方、自宅の工房で教室を開きながら制作に打ち込んでいる。仙台市青葉区国分町の「晩翠画廊」では、井上さんの個展を今月25日まで開催中。29日から11月5日まで同市泉区東黒松のギャラリー「和楽庵」で開かれる東北生活文化大の教員、卒業生のグループ展にも出展する。問い合わせは井上さん0237(55)5101。

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