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体の表面温度、3秒で測定 小型機器開発、低価格で好評

2009年10月27日 08:21
山形チノーが開発した「ユニット形体表面温度チェッカー サーモピクス愛」=天童市
山形チノーが開発した「ユニット形体表面温度チェッカー サーモピクス愛」=天童市
 計測機器やセンサーなどの開発・製造を手掛ける「山形チノー」(天童市、位田敏和社長)は、体表面温度を約3秒で測定し、発熱の疑いがある人を選別することができる小型の機器を開発。山形チノーの親会社であるチノー(東京都)が先月から販売を開始した。新型インフルエンザの流行に備え、危機管理対策として導入する企業や学校などが急増。製造拠点でもある山形チノーでは先月末から連日、2交代制のフル稼働で生産に当たっている。

 「ユニット形体表面温度チェッカー サーモピクス愛」と名付けられた新商品は、2000画素の赤外線サーモグラフィを搭載した非接触の表面温度測定ユニットで、工業用の発火検知熱画像センサーを応用し開発。心臓部であるセンサー部分は、日産自動車が車載用として開発した技術を活用、チノーが有する温度計測技術と組み合わせ製品化した。

 縦17センチ、横11.5センチ、奥行き8.6センチの機器のレンズ部分に約15センチまで顔を近づけ、3秒間静止すると、機器が体表面の温度を瞬時に計測。あらかじめ設定した温度(20〜40度)以上であれば、赤いランプが点滅しブザー音で発熱の疑いを知らせる。会社や学校の入り口に設置し、入館者の1次チェック用に活用できるという。また、パソコンにつなぎ、付属のアプリケーションソフトを使えば、パソコン画面に熱画像と判定結果を表示させることもできる。

 価格はオープンだが、1台30〜40万円程度。これまでは、空港に設置しているような1台数百万といった高価な機種が中心で、広く普及するまでには至らなかったが、今回は新型インフルエンザ対策用として必要な機能を絞り、ソフトを入れ替えるなどしてさらに簡易で低価格なものにした。同社は「顧客調査で、多くの企業が精度の高さより、発熱の有無を1次チェックできる程度の機能と、手ごろな価格を求めており、複数個所に設置したい意向が分かった。これらに対応したのが今回の新商品」と説明する。

 新型インフルエンザの拡大に伴い、企業が事業継続計画(BCP)策定の中で危機管理対策として導入したり、社員の啓発用として設置するケースが急増。9月は、大手企業を中心に、当初目標の2倍に当たる約400台を販売した。10月からはさらに生産設備と人員を拡張し、月1500台ペースで生産。本年度内に5000台の販売目標を掲げている。

 山形チノーの久永達夫副社長は「今はとりあえず国内中心だが、中国、東南アジアなどからの受注も増えており、今後は海外にも力を入れていく」と話している。

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