県内ニュース証人尋問で男性裁判員が初質問 県内初の裁判員裁判・2日目
2009年12月01日 15:02
2日目も傍聴券を求める人たちが並び、配布される抽選券を受け取った=1日午前9時11分、山形地裁
検察側、被告側の双方の質問が終わった後、伊東裁判長が「何か質問はありませんか」と裁判員にうながした。裁判員の男性1人が、着席のまま質問していいのかを確認した後、「火事の後、近隣の人たちからの風当たりが強くなったり、嫌みを言われたりしたことはないですか」と質問した。妻は「ありません」と答えた。 妻に対する証人尋問で、裁判員たちは証言内容のメモを取り、熱心に耳を傾けた。時折、ハンカチで目元をふきながら証言する妻の様子に、表情を曇らせる裁判員も。 事件後、妻と娘はアパートを借りて2人で生活している。処罰感情を問われた妻が「(遠藤被告が)かわいそうで、早く一緒に住みたい」と語ると、女性裁判員は悲しむような表情を見せた。 遠藤被告は心疾患の手術を受けるなどして、今年4月下旬に医療機関を退院。事件当時まで自宅療養を続けていた。妻は、入院前と退院後の遠藤被告の変化について、テレビや新聞を見なくなり、食欲もなくなったと説明。「(遠藤被告は)何もできなくなった、みんなに迷惑をかけて悪いな、と何度も言っていた」と証言した。 さらに、妻は、遠藤被告が退院後、それまで大切にしていた盆栽やコイを人にあげたと証言。検察側から、事件前に自殺を示唆する言動があったのかを問われ、妻は「事件の1週間ほど前、線路に連れて行ってくれ、と頼まれた」と続けた。 一方、事件当時、玄関付近にいた遠藤被告の手を引いて避難した後、遠藤被告は道路がある西側ではなく、側溝(高さ約2メートル)が通っている東側に向かったと説明。検察側が「(遠藤被告が)飛び降りて死のうとしたと思ったのか」と聞き、妻は「そう思った」と語った。 起訴状によると、遠藤被告は今年7月17日午後11時55分ごろ、自宅1階客間に灯油をまき、紙片にマッチで火を付けて放火し、木造2階建て約134平方メートルを全焼させたとしている。 傍聴希望343人並ぶ、倍率は低下 県内初の裁判員裁判第2回公判の1日も、山形地裁には、マスコミ関係者ら傍聴希望者が大勢詰め掛けた。傍聴券27枚に対し、343人が列をつくり、倍率は約12.7倍。前日の約15.5倍より低かった。 午前9時10分から、前日と同様、通し番号を記した抽選券が配られ、山形地裁がパソコンで当選番号をランダムに抽出。ホワイトボードに書き込んだ。 抽選結果を待っていた山形市城西町3丁目の小原ヒサさん(72)は「以前から裁判員裁判に関心を持っていた。新しい裁判制度を自分で見て、同居する息子夫婦や孫に伝えられれば」と話した。
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