県内ニュース高さ1.6メートル、ジャンボ鉄瓶 山形・銅町に設置へ
2009年12月22日 18:39
山形鋳物の本拠地である銅町のシンボルとして設置される巨大鉄瓶。取っ手を含めて高さが1.6メートルある。鋳物職人の高い技術と心意気を後世に伝えていく=山形市
山形鋳物は900年の歴史があり、400年ほど前から銅町がその中心になっていた。しかし近年、製作工場の多くが同市の西部工業団地に移転。一帯が「鋳物町」の地名になったこともあり、本拠地である銅町の影が薄くなりつつあったという。銅町にはやぐらをデザインしたモニュメント(1996年設置)があったが、より一般の人に分かりやすいモニュメントを設置しようと、2006年から今回の構想が進められてきた。 中心になったのは、両所の宮商店街と、銅町、宮町5区、同6区、同12区の四つの自治会、鋳物業界の団体で組織したモニュメント設置協力会。地域住民からも協力金を募り資金を集める一方、モニュメントのデザインを日常生活になじんでいる鉄瓶に決定。実際のデザインと原型製作を山形銅町鋳物振興会の長谷川清会長が担当した。事業費600万円のうち400万円を市が助成する。 今月17日から、日本一の芋煮会フェスティバルで使われている大鍋製作を手掛けた鈴木鋳造所の工場(鋳物町)で鋳造作業を開始した。原型から砂で鋳型を作り、そこに炉で溶かした金属を流し込む。大きくなるにつれ、金属を均等に流し込むのが難しくなるといい、山形の鋳物職人の高い技術があってこそ可能な作業。取っ手やふたなどのパーツを溶接し、22日までに2基を仕上げた。鉄瓶の側面には本県のシンボル・紅花とオシドリが描かれ、重厚かつ気品漂う逸品。高さ1メートルの台座に固定し、千歳橋に続く主要地方道山形天童線沿い2カ所に設置される。 鋳造作業を担当した佐藤正七生工場長は「孫末代まで地元に残る作品。それだけに製作にかかわる喜びがある」と充実感をにじませた。同協力会の代表を務める佐藤喜成両所の宮商店街会長は「銅町に、こんなに素晴らしい技術があることを末永く伝えたい。地域にとっても誇れる存在になり、ひいては地域活性化につながっていけばいい」と語っていた。
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