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廃食油で長距離トラック運行 第一貨物がテスト開始

2010年07月26日 22:13
低コストで精製できる廃食油燃料で走行する長距離トラック=天童市・第一貨物中央研修所
低コストで精製できる廃食油燃料で走行する長距離トラック=天童市・第一貨物中央研修所
 第一貨物(山形市、武藤幸規社長)は、環境保全対応の一環として、廃食油を燃料にした長距離トラックのテスト運行をスタートさせた。てんぷら油などの廃食油から精製する一般的なバイオディーゼル燃料(BDF)は製造コストが導入のネックとなっているが、同社は精製工程を簡素化して生産効率を高めた技術により独自のシステムを開発。環境対応と経費削減を両立できる実効性のあるビジネスモデルとしての展開を目指していく。

 武藤社長が26日、天童市の第一貨物中央研修所で記者発表した。一般的なBDFは廃食油とメチルアルコールを混合させた上、触媒の水酸化ナトリウムでグリセリンを除去して燃料に精製している。同社でも山形市内を走る集配トラック5台については従来のBDFを燃料に運行しているが、グリセリンの廃棄処理や燃料の供給体制が未構築という課題を抱えていた。

 今回導入した燃料の精製技術は米国が発祥。回収した廃食油を遠心分離装置を使って1マイクロメートルレベルの不純物までろ過し、そのままタンクに給油できる。工程が簡素なので時間当たりの製造能力は従来の3倍になり、コストの削減にもつながる。同社の試算では軽油に比べ燃料費が12.3%削減できるという。また、運行するトラックについても独自の改良を施し、一般の軽油燃料を入れるタンクと、廃食油用のタンクの二つを搭載。低温時の廃食油は粘度があるため、エンジンが温まるまでは軽油で走行し、温度が安定してきたら廃食油に切り替える機能を持たせた。

 今回採用した廃食油燃料は、米国では一般車両にも普及し始めているが、国内で長距離輸送に採用するのは初めて。現在、山形−北関東間で20トントラック2台を試験運行させている。武藤社長は「環境対策は表面的な取り組みでは意味がなく、収益を確保する手段として経営戦略の根幹に組み入れる必要がある。将来的には環境対応力が企業の競争力になる」と強調。発表ではタイヤメーカーのブリヂストンと開発したエコタイヤシステムや低公害車の導入などの取り組みも説明した。
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