県内ニュース高速道無料化、明暗さまざま 1カ月経過、増加率トップクラス
2010年07月29日 10:48
無料化による混雑に海水浴帰りの車なども加わり、山形方面に向かう車線は大渋滞となった=18日午後9時すぎ、鶴岡市朝日地域の山形自動車道
■プラス効果 山形自動車道の鶴岡インターチェンジ(IC)そばにある鶴岡市の庄内観光物産館。週末は駐車場が例年以上の大混雑状態になっている。海水浴客らの行き帰りの中継ポイントとして、多くの車が立ち寄り「土日の駐車場への車の入りは例年より3割程度多いようだ」と担当者。「今は夏休み。内陸の人の目も海に向いているが、一時的な状況とも取れる。効果が長続きすればいいが」と話した。 鶴岡市の月山ふもとでオープンセットを運営する庄内映画村では、週末の入場者数が昨年より2、3割増の約1500人に。車の出足も早くなり、午前8〜9時に来る人も。県内ナンバーが中心だが隣接県のナンバーも。オープンセットの漁村・農村エリアでは、30日〜8月15日夜にライトアップする「ナイトロケーション『光絵巻』」を行う予定でより多くの来場を期待している。 酒田市の山居倉庫にある観光物産館「酒田夢の倶楽(くら)」では無料化後初の3連休となった17〜19日の入り込み数が約1万4000人に。映画「おくりびと」のヒットで好調だった昨年を約900人上回り、7月の「海の日3連休」としては過去最高を更新した。担当者は「無料化は大歓迎」。同市のさかた海鮮市場に入る鮮魚店「菅原鮮魚」でも、週末の来客が約2割増えているという。 ■効果不明 16日に海開きした鶴岡市の湯野浜海水浴場。湯野浜温泉観光協会の奥山雄一事務局長は「土日はもちろん、平日も高速道を利用し内陸から訪れる客が多い」とする一方、「高速が込み合い、通常より大幅に時間がかかったという声を聞かされた。時間がかかるという悪いイメージがつかなければいいんだが」。行楽期など、大勢の利用者でにぎわう鶴岡市櫛引地域の「産直あぐり」の関係者も「大きな変化は感じない」という。 ■マイナス効果 山形自動車道と並行して走る西川町の国道112号は通行量が大きく減少した。国道沿線にある飲食店の関係者は「売り上げが大幅に落ちた」と悲鳴を上げ、ガソリンスタンドの店主も「(町外の)通行者が減った」と表情を曇らせた。町や商工会、観光協会などの関係者が緊急対策会議を設立、高速道路のサービスエリアで観光PRをするなど危機感を強めている。同じく、国道112号沿いにある鶴岡市朝日地域の「産直あさひ・グー」でも利用者が目に見えて減少したという。事務局担当者は「国道を通行する車が大幅に減った。打撃を受けているのは確実で、良くない面ばかりだ」と不満を口にした。 山形−庄内間で高速バスを運行する山交バスは渋滞による遅れに懸念を抱いている。同社によると、特に海水浴客で混雑する週末の午後3〜5時に渋滞が発生、「最大で90分の遅れもあった」という。担当者は「高速道路が通行止めの場合は、国道への迂回(うかい)も可能だが、渋滞を理由にした迂回はルール上できない」と説明する。乗客がマイカー利用に流れることも懸念され、無料化については「困っている」と話した。
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