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県警科捜研工学係鑑定官、1人でフル回転 11年出動は105回、態勢強化へ新採用

2012年05月30日 09:47
 火災や交通事故の原因特定や銃器の鑑定などを担当する県警科学捜査研究所(科捜研)工学係の鑑定官が2011年に現場出動した回数が105回に上り、東北6県警の中で、非常に高い頻度となっていることが分かった。収集された記録や鑑識試料を分析することなどが主な業務だが、本県では精度の高い鑑定を目指して現場を重視し、積極的に鑑定官を出動させている。11年度からは1人でフル回転しており、県警は2013年度に新たに採用し、態勢を強化する。

 県警の科捜研は、工学係の他、▽DNA型鑑定などの法医▽自動車の塗膜や違法薬物などを扱う化学▽筆跡鑑定などの文書▽「うそ発見器」によるポリグラフ検査を行う心理-の4係で構成。それぞれ専門知識を有する職員が鑑定官を務めており、近年、裁判員裁判の導入などで重要度が増している。

 このうち、工学係は火災の原因特定の他、交通事故では衝突角度や速度を解析、銃器の鑑定では発射実験で威力を測定し、防犯カメラの画像から犯人の身長を算出するなど、守備範囲は広い。鑑定官が必ずしも現場に赴く必要はないが、東北の他県警の11年の出動回数が10~50回程度にとどまっているのに対し、本県は08年以降をみても毎年100回を超えている。科捜研の担当者は「工学係の扱うのは重要な現場ばかり。専門家の立場から鑑識担当者や捜査員に試料の的確な採取法などをアドバイスすることもできる」とする。

 県警では、1人態勢となってから、鑑識係を経験した警察官を補助員として付けているが、分析できるのは鑑定官だけ。「現場を“はしご”しなければならないこともある」と担当者。今後、さらに出動要請が増えることが予想され、一人前になるまでには時間もかかることから新規採用することとなった。

 応募資格は、大学卒業程度で、理工学系を専門的に学んだ人。採用後は、警察庁の法科学研修所(千葉)で専門的な知識や技術を学び、鑑定官としてデビューする。県警科捜研の土屋敦夫副所長は「科学捜査は、“脚”を使う刑事同様、捜査の要。やりがいのある仕事だ」と話す。受験申し込みはインターネットが30日まで、郵送の場合、6月4日までの消印有効。問い合わせは県警科捜研023(626)0110。

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