県内ニュース爆弾低気圧で庄内の海底に異変? 底引き網の漁獲量、平年の半分以下
2012年06月12日 09:46
船から魚を降ろす漁師たち。海が一刻も早く平常に戻るよう願っている=鶴岡市・由良漁港
9~6月の底引き網漁は本県の基幹漁業。県水産試験場によると、県漁業協同組合庄内6支所の3月の漁獲量は計164.2トンで前年比113%、平年比93%と問題はなかった。しかし4月は計65.4トンと急激にダウン。前年比43%、平年比でも41%と厳しい数値で、平年のわずか2割しか取れなかったハタハタをはじめ、魚種別でも多くが平年を大きく下回った。5月も同様の傾向で、県漁協は「一向に改善がなかった。漁師たちは『田んぼの中で漁をしている感じだ』と言っている」と話す。 これを受け、同試験場は漁業調査船「最上丸」で4月末から漁場底質調査。これまでの報告では18地点で泥を採取し、中でも鶴岡市鼠ケ関沖には分厚い泥の層があった。「有機物の腐敗が原因とみられる黒化した部分があり、硫化水素臭も確認された」と分析する。酒田沖でも泥の層が厚く堆積。例年にない豪雪で雪解け水が河川から入り込んだのを主な原因と推定し、今月も引き続き調査している。 一方漁師たちは、変化のポイントとして爆弾低気圧を挙げる。県機船底曳網漁業協議会の池田亀五郎会長(66)=酒田市山居町2丁目=は「あの低気圧の後、泥が急激にひどくなり、秋田の漁師からも同じことを聞いた。これまでも雪解け水で海底が濁ることはあったが、低気圧の大きな波で海底がかき混ぜられたのではないか」と語る。 泥の重みで船に網を上げるのに苦労する上、数回で網を洗う必要性が生じ、効率が下がっているのが現状。魚は泥まみれで、さらには死んでいる魚や腐って黒ずんだカニが網に入るといった“異常”が見られるという。「自然相手の漁には良い時も悪い時もあると考えるが、2カ月も続くと問題だ」とは由良支所の斎藤守さん(50)=鶴岡市由良2丁目。7、8月の休漁期間が近いことから「船を整備する費用も必要となる。このままでは生活が苦しくなる」と話していた。
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