県内ニュース村農野球部女子部員、努力の証し「背番号7」 入場行進で先導役に
2012年07月12日 09:30
開会式で先導役を務める工藤千晶左翼手。前日も普段通り練習を行った=村山農高グラウンド
工藤選手は山形四中出身。ソフトボール部で外野手だった。進学先の村山農高にはソフトボール部がなかった。「野球が好き。私も野球がしたかった」と野球部に入部した。 身長160センチ。「打球も肩も弱かった」といい、「最初は、選手として続けられるか不安だった」。しかし、「先輩も、同じ学年の部員たちも『頑張れ』って言ってくれた」。心が折れそうになった時、チームメートの「頑張れ」のひと言が彼女を支えた。 「野球部を辞めたら、好きだったはずの野球が好きになれなくなる」。そう思い続けて、男子部員と同じ量の練習を重ねてきた。毎日、午前5時45分に自宅を出、JR北山形駅6時7分発の電車に乗り、6時40分、村山駅で降りて朝練習も続けた。最後までやり抜いた。 古原拓顧問は「最初は戸惑った。どのぐらいの力でノックしていいのかも迷った」という。しかし「彼女の真剣な目を見た時、変な気遣いは逆に良くないと思った」。練習試合では、先発メンバーとして数多く出場している。「彼女には絶対に見逃しの三振がない」という。その積極性がチームに好影響を与え、最後までやり抜こうとする強い気持ちは、他の選手たちへの刺激となった。 松倉隆聖主将は「試合には出られないが、自分たちは(工藤選手と)一緒に戦う」と話した。 「本当は『7』の背番号を付けて試合に出させてあげたい」。彼女の努力を一番よく知る杉原監督は、先発の左翼手が付ける7の背番号を特別に用意し、工藤選手に手渡した。 大会では記録員としてベンチ入りし、チームメートと一緒に戦う。「朝、早く起きて弁当を作ってくれたり、駅まで送り迎えしてくれた両親に心から感謝したい」と工藤選手。3年間、野球を続けてきて得たものは「精神的な力です」と話した。
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