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生食用の山形牛ユッケ販売へ 山形ミートランド、一般向けも

2012年07月28日 14:05
山形ミートランドが販売を始める生食用の山形牛ユッケ=寒河江市・山形ミートランド
山形ミートランドが販売を始める生食用の山形牛ユッケ=寒河江市・山形ミートランド
 食肉卸・小売業の「山形ミートランド」(寒河江市、大沼幸仁社長)は、飲食店、一般向けに生食用のパック詰め山形牛ユッケの販売を始める。生食用牛肉の販売は、塊肉で4月から飲食店向けに始めていたが、調理する飲食店にも高い衛生基準が求められることから購入先が少なかった。そこで、そのまま客に提供できるパック詰め商品を開発。一般にも生食用牛肉を販売するのは全国的に非常に珍しい。

 同社は生食用肉の加工・調理の新基準が適用されて以降県内で初めて、今年3月に新基準適合工場と村山保健所に確認された。生食用牛肉の塊肉を飲食店に販売していたが、飲食店側も専用の調理場所の確保などが必要で、安全基準をクリアできる店が少なかった。

 同社は、専用の加工室に新設備を導入し、山形牛(肉質3等級以上)をユッケ用に加工して1人前ずつパック詰めして密封、冷凍状態で販売できるようにした。飲食店ではタレなどを添えてパックのまま提供する。飲食店は設備投資が不要になり、客も安全性の高い生肉を食べられるようになった。焼き肉チェーン店の集団食中毒事件以降、全国の飲食店から生食牛肉が消えており、待ちわびるファンは多い。

ユッケは1人前ずつパック詰めし、安全性を保っている
ユッケは1人前ずつパック詰めし、安全性を保っている
 今月23日から北海道内の3店舗で先行的に提供したところ「久しぶりにユッケを食べられた」「おいしい」と好評。パックには山形牛のシールを貼っているため、消費者に直接山形牛をPRする効果も生まれている。同社は飲食店に冷蔵庫で2時間解凍後、提供するよう求めている。

 県産牛肉の価格は回復基調にあるものの、福島第1原発事故前には戻っていない。生食用牛肉を提供できる業者は全国的にまれで、大沼社長は「山形の牛肉なら生で食べられると認知され、県産牛肉の消費拡大につながれば」と話していた。一般向け価格は1パック(60グラム)1029円で8月2日から販売。飲食店「たけまる」(山形市)では8月中旬から提供する。問い合わせは山形ミートランド0237(83)0329。商品説明はバンブーワークス023(679)5386でも行う。

 【メモ】5人が死亡したユッケなどによる集団食中毒事件を受け、食品衛生法に基づく生食用牛肉の加工・調理基準が改正され、昨年10月から新基準が適用された。食肉処理業者には他の設備と区別された専用施設での加工が義務付けられたほか、安全を確認した生食用の肉を密封した上で肉の表面から深さ1センチ以上の部分まで60度で2分以上加熱殺菌するなど徹底した安全管理が求められている。

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