県内ニュース県最上総合支庁がワラビの成園化技術を確立
2012年08月12日 18:59
ワラビの栽培と成園化に向けて開かれた技術研修会=7月、新庄市・県最上総合支庁産地研究室
2010年から、農林水産省委託研究として森林研究研修センター、山形大農学部と共同研究に着手。鮭川村内に圃場を設け取り組んできた。 同研究室によると、1~3年目はワラビの株の養成期間。一般に山から採取した種根を畑に移植した場合、種根が雑草に負けてしまうケースが多い。こうした課題を克服するためポット苗の生産に着目した。春に採取した親株を養成し、育苗バットに植え替え。翌年の3~4月には親株を分割し、園芸用培土を使ったポットに植える。このとき、成長点を2個以上付けるのがポイント。成苗率は80%を超すといい、5月下旬に高さ20~30センチほどに成長した苗を畑に定植する。 耕作放棄地に導入する場合、7月までにカヤやススキを2回以上刈り払い。茎葉処理剤を散布しロータリー耕運、地下茎を砕く。10アール当たり約800株を定植。50~60センチ間隔で、畝幅1.5~2メートルの圃場に植える。マルチ栽培し、10アール当たり窒素成分の肥料10キロ程度をマルチ内に施肥する。 除草対策にも工夫を凝らす。出芽が通路近くまで広がるとき、被覆したマルチを畝の中央部分から切って観音開きに。通路側に重ね合わせることで雑草抑制に効果がある。同研究室は「1年目で成園化できるポット苗による栽培技術は画期的。畑に戻すことも可能で、水田転作地にも導入できる」としている。 ワラビは1年目、高さ1.4メートルほどに成長するため雑草を含め刈り払いする。2年、3年後も同様。「3年目に約150キロほど収穫できるが、翌年の収量に影響するためむしろ収穫しない方がいい」と産地研。4年目に約400キロ、5年目は約500キロを採ることができたという。 同研究室は「安定した収量確保に向け、毎年元肥と追肥を合わせて10キロほど施肥すれば30年近くは収穫ができる」とし、所得確保にもつながりそうだ。
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