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農民詩人・木村迪夫さんの歩みを映画に 有志が支援の会発足へ、出資募る

2012年08月31日 14:02
木村迪夫さん(左)に密着する原村政樹監督(左から2人目)=5月26日、上山市牧野
木村迪夫さん(左)に密着する原村政樹監督(左から2人目)=5月26日、上山市牧野
 県内を代表する農民詩人・木村迪夫(みちお)さん(76)=上山市牧野=の歩みを通じ、戦後の日本農業を見つめ直すドキュメンタリー映画「無音の叫び声 農民詩人木村迪夫の新・牧野物語」(仮称)が制作される。県内の映画関係者ら有志が10月に制作支援の会を組織する予定で、幅広く出資を募っている。既に一部撮影を開始しており、来年秋の完成を目指す。

 木村さんは1935(昭和10)年に牧野に生まれ、旧上山農業高生時代から詩を書き始めた。農業に従事する一方、東京への出稼ぎや、当時の牧野集落では異色だった廃品回収業も経験。あらゆる思いを詩につづり続け、これまでに丸山薫賞、現代詩人賞、日本農民文学賞など数々の賞を受賞した。74(昭和49)年には記録映画の小川紳介監督(故人)を集落に招き、ベルリン国際映画祭で高評価を得た「ニッポン国古屋敷村」の撮影に協力。小川監督が礎を築いた山形国際ドキュメンタリー映画祭の誕生にも貢献している。

 今回、制作に乗り出したのは桜映画社(東京都)の原村政樹監督(55)。2006年、高畠町で有機農業に取り組む農家を追うドキュメンタリー映画「いのち耕す人々」を制作したのがきっかけとなった。撮影を通じて木村さんの存在を知り、「木村さんの詩は体から出たものを表現し、時代を映し出している。日本の大多数は木村さんのような兼業農家。牧野から日本の戦後が見えてくる」。環太平洋連携協定(TPP)で揺れ動く今こそ映画化する必要性を感じたという。既に今春から木村さんに密着中で、現在の生活ぶりを収めている他、絵画による木村文学の表現、文化人との対談なども計画している。

 支援金は1口1万円で募っている。第1回制作支援の会は、10月13日に山形市内で開催する。当日は木村さんの詩を紹介する場を設けたり、これまでの撮影をまとめたVTRを映して制作をPRする。問い合わせは支援の会事務局070(6953)3517。

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