県内ニュース鳥海山「大平小屋」が閉鎖へ 老朽化、利用減も理由
2012年09月07日 14:55
今年中に閉鎖し、解体される予定の大平小屋=遊佐町
大平小屋は国民宿舎大平山荘の向かいに建つ。珍しい石組みの造りで、2階建てで40人を収容できる。管理人はおらず、利用料は1泊330円。1952(昭和27)年に本県と福島、宮城3県で共同開催した第7回国民体育大会で鳥海山が登山競技の会場となったことから、選手の宿泊場所として旧吹浦村が建設した。 国体以降は主に冬の登山や春スキー客に利用されてにぎわいを見せ、昭和30年代には高松宮さまも登山などのために2、3度宿泊されたという。だが73(昭和48)年に鳥海ブルーラインが開通し、翌74年に大平山荘が完成すると利用者は激減。現在も根強い愛好者はいるが、年間利用者は延べ20~30人程度にとどまっている。 これまで60年間、大改装もなく使われてきた大平小屋だが、ことし6月の台風で屋根が破損。調査したところ、屋根だけでなく柱や床などの老朽化もひどく、大規模な改修が必要と分かった。「歴史ある小屋だが利用実績が少ないため大金をかけてリニューアルするには至らないと判断」(町企画課の担当者)し、修繕を断念した。 町は町議会9月定例会に関連議案を提出。可決されれば今年中に解体するという。 日本山岳会の会員で当時、鳥海山岳会会長として高松宮さまの登山にサポートメンバーとして同行し、大平小屋に宿泊した畠中六左衛門さん(84)=同町吹浦=は「さみしい思いだが時代だから仕方ない」と話していた。
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