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指定廃棄物が今も公園に 寒河江・放射性物質検出の汚泥2.5トン

2016年03月13日 09:55
公園に仮保管されている指定廃棄物。中身は汚泥で、セシウム濃度は基準値を下回ったが、いまだに状況は変わらない=寒河江市
公園に仮保管されている指定廃棄物。中身は汚泥で、セシウム濃度は基準値を下回ったが、いまだに状況は変わらない=寒河江市
 東京電力福島第1原発事故により汚染された汚泥に、今も県内の一部自治体が悩まされている。寒河江市の公園には2012年夏から、放射性セシウム濃度が国の基準値を超え、指定廃棄物となった汚泥約2.5トンが仮保管されたままだ。指定廃棄物は国が責任を持って処理するとされているが、その方法が決まっていない。市民生活への影響も出ている。また、側溝から上げた汚泥を処分場に搬入できず、住民による清掃ができない自治体もある。

 寒河江市島の住宅街にある島北緑地(島児童遊園)。ブランコがある小さな公園の端にブルーシートで全体が覆われた物体がある。施錠された囲いもあり、外からはうかがい知れないが、中はドラム缶に入った汚泥だ。同様の光景は、少し離れた若葉町公園にもある。

 同市では12年春、島北と若葉町の側溝の汚泥から、基準値(1キログラム当たり8千ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。島北の3カ所は1万2390~9430ベクレル、若葉町の3カ所は2万1350~9180ベクレル。汚泥は国が処理する指定廃棄物となり、二つの公園に仮保管された。

 その後の13年9月の測定で両公園に保管された汚泥は基準値を下回った。空間放射線量にも問題はない。そのため市は指定を解除し、一般の廃棄物として国が処理する方向を望んだ。

2年半前に基準下回る―解除の定めなく
 しかし、指定する基準はあっても、解除する定めがない。その結果、指定が解かれないまま、住宅地の公園に3年半以上も置かれている。近くの住民は「子どもが公園で遊ばなくなった。早く元に戻ってほしい」と訴える。公園は盆踊りにも使えなくなった。

 全国12都県に膨大な量がある指定廃棄物をめぐっては、国が建設を計画する処分場の候補地選定が難航し処分のめどが立っていない。国は先月になって初めて、濃度が基準を下回った場合、指定を解除し、一般ごみと同様に処分することを認める新ルールを示した。

 市側が望むルールだが、同市担当者の反応は鈍い。これまで、市が指定解除の要望を強く訴え、環境省側から期待できそうな返事があっても、話が進まなかった経緯があるからだ。この担当者は「手続きがしっかり決まらないと、安心はできない」と話している。

指定廃棄物】東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質を含む汚泥や焼却灰、稲わらなどで、放射性セシウムの濃度が1キログラム当たり8千ベクレルを超える廃棄物。昨年末の時点で、本県を含む12都県で計17万トン。このうち本県には2.7トンある。

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