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米沢牛の地理的表示登録決定 地域で肥育向上、評価

2017年03月04日 10:25
礒崎陽輔副大臣(後列中央左)から登録証を授与された木村敏和JA山形おきたま組合長(同右)ら米沢牛銘柄推進協議会の関係者=農林水産省
礒崎陽輔副大臣(後列中央左)から登録証を授与された木村敏和JA山形おきたま組合長(同右)ら米沢牛銘柄推進協議会の関係者=農林水産省
 特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(地理的表示法)に基づき、農林水産省は3日、置賜地域を生産地とする「米沢牛」など4件について、新たに地理的表示(GI)を登録した。地域全体で肥育技術の向上に取り組んでいる点が高く評価された。ブランドが保護され、さらなる知名度向上と販路拡大につながることが期待される。

 置賜8市町とJAなどで構成する米沢牛銘柄推進協議会(会長・中川勝米沢市長)が2015年9月にGI登録を申請。登録証授与式が同日、農水省で行われ、同協議会副会長の木村敏和JA山形おきたま組合長が受け取った。

 授与式で礒崎陽輔農林水産副大臣は「今回は牛肉3件が登録された。日本が世界に誇る黒毛和種の販路拡大と輸出に力を入れてほしい」と申請団体を激励。木村組合長は「地元の観光団体と一体となり、地域活性化に貢献する。全国各地の皆さん(肉牛関係者)とともに海外戦略にも取り組みたい」と抱負を述べた。

 米沢牛の他に新たに登録されたのは「特産松阪牛」(生産地・三重県松阪市など)、「前沢牛」(同・岩手県奥州市前沢区)、「西尾の抹茶」(同・愛知県西尾市、安城市)の3件で、農水省のGI登録は28品目に増えた。肉牛は15年12月に「但馬牛」(同・兵庫県)と「神戸ビーフ」(同・同)が登録されており、これで5件となった。

米沢牛のGI登録を受け、ロゴマークを手に喜びを語る中川勝市長=米沢市役所
米沢牛のGI登録を受け、ロゴマークを手に喜びを語る中川勝市長=米沢市役所
関係者「置賜の誇り」「増頭体制確立」
 米沢牛が3日、GI保護の対象に登録されたことを受け、置賜地域の生産農家や販売業者らは「励みになる」「差別化してPRしたい」と喜びの声を上げた。同時に、需要拡大への対応とさらなる品質の向上に決意を新たにした。

 登録申請を行った米沢牛銘柄推進協議会の会長を務める中川勝米沢市長は同日、記者会見を開き「長い歴史と伝統のある米沢牛が登録され、誇りに思う。置賜が一体となって国内外にPRしていきたい」と喜びを語った。同市の登起波牛肉店の尾崎仁社長は「国のお墨付きで他のご当地牛と差別化できるようになる。インバウンド(海外からの旅行)など米沢に来て食べてもらえる機会も増えるのでは」と期待を口にした。

 需要増加への対応という課題も浮かび上がる。ブランド牛として名高い松阪牛(三重県)の年間出荷頭数は約7千頭、先にGI登録されている神戸ビーフ(兵庫県)の約5千頭に対し、米沢牛は2800頭程度。頭数を増やすには子牛の確保が必要だが、全国的な子牛価格の高騰でなかなか増やせないのが現状だ。市によると、出荷頭数のうち「置賜生まれ」は3割に満たないという。

 中川市長は「3市5町で生産体制を確立し、置賜生まれの米沢牛を増やしていく」と強調。生産農家でJA山形おきたま米沢牛振興部会の松木和夫部会長は「品質を保ちながら増頭体制を築いていきたい。まずはぶれずに質に磨きをかけ、今まで以上にしっかりしたものを作っていく」と話した。

 GI登録によって知的財産として100カ国以上で保護され、不正使用については国が取り締まる。同JAの木村敏和組合長は「国に守られるのは生産者や産地にとってありがたいこと。これまで以上に地元の事業者と連携し、置賜地域の知名度をアップさせる」とした。

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