県内ニュース

長井の獅子頭、パリへ行く 渋谷さんの作品、美術館が買い上げ

2017年04月09日 10:14
フランスのケ・ブランリ美術館に展示される獅子頭。(右から)ジュリアン・ルソーさん、渋谷正斗さん=長井市上伊佐沢
フランスのケ・ブランリ美術館に展示される獅子頭。(右から)ジュリアン・ルソーさん、渋谷正斗さん=長井市上伊佐沢
 長井市で受け継がれてきた黒獅子舞の獅子頭が海を渡る―。フランス・パリのケ・ブランリ美術館は、獅子彫り工房「工芸舎獅子宿」(同市)の彫師・渋谷正斗さん(59)が手掛けた獅子頭を所蔵品として買い上げ、現地の企画展で展示することになった。渋谷さんは「これをきっかけに、伝統芸能の獅子舞に注目してもらいたい」と、海外からの評価が地域文化の振興につながることを期待している。

 同美術館は欧州以外の文明や文化を紹介するため、セーヌ川のほとりに2006年に開館。学芸員のジュリアン・ルソーさん(37)が、来年開催予定の企画展「Hell and ghost in Asia(ヘル・アンド・ゴースト・イン・アジア)」で展示する作品を求めて、去年夏に来日。埼玉県の獅子博物館を訪れ、約2千点ある展示作品の中から、渋谷さんが作った長井の獅子頭に“一目ぼれ”した。

 長井に伝わる獅子は、黒々とした本体に、白く長いたてがみをたくわえているのが特徴。丸い目や鼻は前に飛び出すように造形され、表情に迫力を持たせている。幕の模様は波頭。ルソーさんは「(長井の獅子の)デザインと、黒く塗られた顔と白いひげとのコントラストが好きだ。もちろん、文化的背景にも興味がある」と話す。

 その後、同博物館の高橋裕一館長から渋谷さんに「ジュリアンさんが獅子頭を購入したがっている」と連絡があった。そこから話が進み、先月下旬、ルソーさんが渋谷さんを訪ねてきた。渋谷さんのおいが通訳し、営むそばと餅の店「獅子宿燻亭(ししやどいぶしてい)」に展示してある獅子の中から、企画展の趣旨に合うものを選び、フランスへ送った。

 選ばれたのは奥行き約40センチ、高さ約30センチ、幅約35センチの獅子頭。左目が飛び出し、鼻筋が曲がっているなど黒獅子の源流・総宮神社(同市)の流れを受け継ぐ形をしている。

 企画展では日本と中国、東南アジアの作品500点ほどを展示予定。古代から現代までの鬼と幽霊などを紹介するという。来年4~7月に開催される。渋谷さんは「海外に長井の伝統の黒獅子を紹介できることは大変うれしい」と喜び、「展示をきっかけに、外国人旅行者が『ながい黒獅子まつり』に来てくれれば」と期待を口にした。

関連記事

by weblio


おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内7市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

週1回配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2017年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2017年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報、おくやみ… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から