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海の仕事、魅力知って・南陽 長井出身・後藤さんのセミナー

2017年07月18日 08:30
船内で海図上に船の位置や進路を書き入れるチャートワークに取り組む後藤祐希さん。「古里で海洋教育を普及できたのは、大きな喜び」と語る
船内で海図上に船の位置や進路を書き入れるチャートワークに取り組む後藤祐希さん。「古里で海洋教育を普及できたのは、大きな喜び」と語る
 南陽市で来月、海に接する機会の少ない中学生に、海の重要性や仕事について学んでもらうセミナーが、昨年に引き続き開かれる。昨年のセミナーを発案したのは、長井市出身で東京海洋大の乗船実習科に籍を置く後藤祐希さん(24)。関係機関などに足を運んで交渉し、キャリア教育と海洋教育を組み合わせた、内陸部では全国初の総合セミナー開催を実現。「置賜地方の子どもたちに海への憧れをもっと抱いてほしい」と話す。

 長井高3年時、大学受験で九州に向かう途中、飛行機の窓から地図と同じ形の四国地方を見た後藤さん。「日本が海に囲まれ、生活が海運に支えられている」との思いを強くした。海運関係の仕事に就く将来の夢も見据え、進学先には東京海洋大を選んだ。

 大学では、海や船のことを学外の多くの人に知ってもらう活動を行うサークル「海事普及会」に所属。2015年に1年間代表を務め、米沢市内の2高校と南陽市赤湯中での海洋教室開催に力を尽くした。「海辺や関東近辺の学校での開催が多い中で、とにかく地元の置賜地方で教室をやりたかった」と振り返る。

 赤湯中での教室後、報告のため市教育委員会を訪ねた後藤さんに猪野忠教育長は「来年は、市内の全中学生を対象にした海事講演会をやってほしい」。これを追い風に、10月から海事普及会、日本海事広報協会(東京)と掛け合い、講師派遣の依頼で関係先を回り、海洋教育推進に理解を示す国会議員にも視察協力を求め、実現にこぎ着けた。

 昨年8月24日に開かれたセミナーは、基調講演と船員や海上保安官、教育機関などあらゆる仕事について学ぶ分科セミナーで構成。キャリア教育と海洋教育の両方を実際に体験した中学生からも好評で、後藤さんは「“山形発”の海洋教育モデルが生まれ、うれしかった」と話す。

 今年のセミナーは、進路と職業への意識を高めてもらうため、市教委は2年生を対象に設定した。後藤さんはセミナー当日、遠洋航海実習のため、外国を航海中となるが「海のない南陽の中学生たちに、海の仕事と海洋国家・日本について学び続けてもらえれば」と、自分と同じように海の道を目指す後輩の誕生を願っている。

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