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カンボジア出身ヌムさん、記録映画学ぶ 国際映画祭事務局でインターン

2017年08月13日 14:24
山形のPR映像を撮影するパリー・ヌムさん=山形市
山形のPR映像を撮影するパリー・ヌムさん=山形市
 山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局で、カンボジア出身のパリー・ヌムさん(27)がインターンシップをしている。ヌムさんは映像作家で、山形の魅力や映画祭の上映作品を紹介する映像を製作中。近く開設する映画祭のブログで公開する予定で「山形で学んだことをカンボジアの映画製作者、映画産業に還元したい」と意欲を語る。

 ヌムさんは首都プノンペン出身で、現在は米国オハイオ大大学院修士課程で学んでいる。地元の大学を卒業後、2016年までボパナ視聴覚センターに勤務、海外への違法な出稼ぎあっせんなどをテーマにしたドキュメンタリー作品を製作してきた。

 生まれ育った地域は保守的で、幼いころから違和感を感じていたヌムさん。カンボジア社会が抱える問題や首都にすら根強いそうした雰囲気を、映像によって変えたいという思いがある。今は、クメール・ルージュによる虐殺や内戦などの混乱を逃れて米国に移住したカンボジア人や家族を追った長編ドキュメンタリー製作に向け準備中だ。

 ボパナ視聴覚センターで働いていたころから周囲の映画人に山形国際ドキュメンタリー映画祭のことを聞かされ、高く評価されていることは知っていた。日本自体にも興味があり、インターンシップを決めた。6月下旬に来県、8月末まで滞在する。

 10月の映画祭本番には関われないが、これまでコンペ作品記者発表の場などに立ち会った。インターナショナルコンペティション、アジア千波万波両部門の出品作品を紹介する映像も製作。「上映作品のセレクションについて学ぶことができた」と手応えを語る。一方、広く山形の魅力を伝える5分ほどのPR映像も作っており、撮影のために蔵王や山寺、銀山温泉を訪れた。特に気に入ったのが山寺。「美しい自然だけでなく、日本の長い歴史を感じることができる」のが理由だという。

 友人に「なぜ劇映画を撮らないのか」と聞かれることが多いというヌムさん。だが、「カンボジアには医療システムなど取り上げなくてはいけない問題がたくさんある。実在の人物にきちんと向き合ってカンボジア社会の問題を取り上げていきたい」ときっぱり。「いずれは山形の映画祭で上映される作品を作りたい」と夢を語っている。

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