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触れるだけで分かる地図 鶴岡工高生が視覚障害者向けに製作

2017年09月11日 22:20
触れるだけで都道府県の位置関係が分かる日本地図を紹介する鶴岡工業高の生徒=鶴岡市・同校
触れるだけで都道府県の位置関係が分かる日本地図を紹介する鶴岡工業高の生徒=鶴岡市・同校
 視覚障害がある米国在住の日本人男性とその妻から依頼を受け、鶴岡市の鶴岡工業高(阿部進校長)生徒が、触れるだけで都道府県の位置が分かる日本地図を作り、夫妻に11日、テレビ電話で完成を報告した。特別支援学校の関係者に意見を聞きながら、3Dプリンターを使って地方ごとにかたどった。生徒たちの努力が「目が見えなくても、もっと日本のことを学びたい」という夫妻の夢をかなえる第一歩となる。

 依頼者は、約40年前に米国へ移り住んだ関谷照夫さん(67)洋子さん(67)夫妻。照夫さんは目の病気を患い、2005年に失明した。新潟県出身で、西日本の位置関係も含め戦国時代の歴史をもう一度勉強したいと思ったが、山など立体的なジオラマはあっても、視覚障害者向けの地図はなかなか見つからなかった。

 そんな中、洋子さんが4月にインターネットで「やまがたメイカーズネットワーク(YMN)が触れる地図を作った」との山形新聞の記事を見つけ、YMNに連絡した。YMNは県内の教育・産業界の有志による団体で、設立に携わった同校の斎藤秀志教諭(46)が話を聞き、顧問を務めるロボティクスクラブの生徒に地図作りを持ち掛けた。「面白そう」と生徒たちも興味を示し、製作を始めた。

 担当したのは、いずれも情報通信科3年の五戸菜摘さん(17)真島凜さん(18)後藤百恵さん(17)佐藤るりさん(18)の4人。都道府県の輪郭が分かる白地図をデータ化し、柔軟性のあるプラスチックを使い、3Dプリンターで出力した。約5カ月かけ、山形盲学校の教諭らに聞いて線の太さや厚さを調整し、北海道や近畿地方などそれぞれ10~15センチ四方に仕上げた。

 この日、4人は初めて関谷夫妻と顔を合わせ、地図の特徴などを紹介した。関谷夫妻は10月下旬に鶴岡を訪れ、地図を受け取る予定だという。リーダーの五戸さんは「分かりやすく、かつ触った時に痛くないよう厚さを調整するのに苦労した。完成まで時間はかかったが、喜んでくれてうれしい」と笑顔を見せた。照夫さんは「妻の説明が(口頭のみで)よく分からず、もやもやしていた。もうけんかをしなくて済む」と笑いを誘い、「高い技術力に驚いた。感謝しており、触るのが楽しみ」と話した。

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