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切り傷の治療、早く・安価に 山形大大学院の山本教授が実証成功

2017年10月13日 11:48
シモンコライトを使った皮膚の創傷治療法について実演する山本修教授=米沢市・山形大工学部
シモンコライトを使った皮膚の創傷治療法について実演する山本修教授=米沢市・山形大工学部
 山形大大学院理工学研究科(米沢市)の山本修教授(生態機能修復学、医工学)は家畜飼料やpH調整剤などに用いられる亜鉛化合物「シモンコライト」を使い、重度の切り傷などを従来の治療法より早く、安価に、元に近い状態に治すことに成功した。3~5年での製薬化を目指す。

 シモンコライトは亜鉛イオンを放出して皮膚組織を活性化し、新たに生成された血管が栄養を送り込むことで皮膚の再生を助ける。山本教授は2014年に粘土鉱物「スメクタイト」でも、同様のメカニズムで皮膚を元に近い状態にすることに成功している。シモンコライトは酸化亜鉛の製造過程ででき、スメクタイトに比べ、製造コストは約10分の1と安価で品質も安定し、再生の速度や効果も高いという。ラットやブタを使った実験では、従来の治療で全治1カ月のところ、面積にして8割以上が1週間で治った。

 機能素材の開発・製造メーカーJFEミネラル(東京)と共同で研究しており、ばんそうこうなどとして製品化が可能という。山本教授は「切り傷や床擦れなどでできた傷痕に悩む患者は多い。臨床ですぐに活用できるだろう」と話している。

 論文は日本バイオマテリアル学会(11月20、21日、東京)や国際会議「アジアン・バイオセラミックス・シンポジウム2017」(同30日、12月1日、岡山市)で発表するほか、国際学術論文誌にも投稿する。

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