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パーキンソン病、関連遺伝子を発見 山形大医学部、ミドノリン欠損が病因

2017年11月07日 07:33
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 山形大医学部は6日、根本的な治療法が確立されていない神経変性疾患パーキンソン病について、「midnolin(ミドノリン)」という遺伝子の欠損が病因の一つと推定されることが分かったと発表した。同学部は発症メカニズムを分子的に解明し、治療のための薬の開発に結び付けたいとしている。

 この日、県コホート研究主任研究者の嘉山孝正同学部参与、山下英俊学部長、薬理学講座の石井邦明教授と小原祐太郎准教授が山形市の同学部で記者会見を開いた。薬理学、第3内科などによる共同研究の成果として報告した。

 パーキンソン病は脳の神経伝達物質「ドーパミン」を出す神経細胞が減り、手足の震えや体のこわばりなどが起こる難病。およそ千人に1人の割合で発症するとされる。同学部の説明では、発症の約1割が遺伝性(家族性)で、大多数の約9割は孤発性(非遺伝性)による。遺伝性では約20種類の原因遺伝子が既に判明しているという。

 同学部は、病気発症の遺伝的要素と生活習慣の関係を解明する「コホート研究」に協力した高畠町内の健常者100人と、県内の孤発性患者86人から血液サンプルの提供を受け、遺伝子解析を行った。その結果、孤発性患者(86人)の10.5%(9人)にミドノリンの欠損の異常が認められたが、健常者(100人)にはミドノリンの異常が認められなかった。欠損がみられた患者9人のうち女性は8人、男性は1人だった。

 こうした分子疫学的な結果から、ミドノリンがパーキンソン病の関連遺伝子であることが判明。小原准教授は「10.5%は非常に大きな数値」と説明した。

 神経モデル細胞を使い、遺伝子を狙い通りに操作する「ゲノム編集」などでミドノリンを欠損させた場合、神経突起の伸展が抑制されたり、パーキンソン病の原因遺伝子「Parkin(パーキン)」の発現が減少する一方で不良タンパク質の蓄積によって発症が進行したりする可能性も示唆された。嘉山参与は「将来的に創薬に結び付けばと思う。その第一歩の発表」と強調した。

◆ミドノリン 山形大医学部の説明によると、体のさまざまな細胞になれる胚性幹細胞(ES細胞)から2000年に発見され、胎生期の中脳に多く発現する。知見の報告例が乏しく、詳しい役割や機能などは解明されていない。

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