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遊佐でサケ密漁か 酒田署、男性2人を聴取

2017年11月23日 09:52
サケの採卵を行う組合員ら。不漁はイクラの減少など組合や消費者にも影響を及ぼしている=遊佐町・箕輪鮭人工孵化場
サケの採卵を行う組合員ら。不漁はイクラの減少など組合や消費者にも影響を及ぼしている=遊佐町・箕輪鮭人工孵化場
 全国的な不漁でサケの値段が高騰する中、違法に採捕する“密漁”を遊佐町で行っていた疑いがあるとして、酒田署が男性2人から事情を聴いていることが22日までに、分かった。資源の減少を危惧し、町のふ化場ではイクラの販売量を減らし、地元でも消費者の手に届きにくい事態となっている。漁業協同組合を通さないで売る“密売”などの違反行為も横行しているといい、関係者は監視の目を光らせている。

 県によると、県内でのサケの漁獲量は2015年が大漁で約32万4千尾、不漁の昨年は約14万8千尾だった。今年は8万2千尾とさらに不漁となることが予想されている。原因の一つが海水温の上昇で、遡上(そじょう)できないまま死んでしまうのだという。今のところ、県内への遡上数は昨年並みだが、価格高騰のため漁獲高は前年同期比2倍の1億円となっている。

 価値の上昇と同時に目立ち始めたのが、ルール違反の“密漁”“密売”だ。関係者によると、10月末に内陸部の男性2人が許可を得ずに遊佐町でサケを取っていたとして、水産資源保護法違反(懲役1年以下もしくは罰金50万円以下)の疑いで酒田署に事情を聴かれている。また、違う魚種の漁をする名目でサケを混獲し、漁協を通さずに店などに売る“闇売買”のケースもあるという。

 不漁はサケを育てるふ化場にも影を落とす。遊佐町には県内最多の4カ所があり、川に遡上したサケから卵を取り出して受精作業を行っている。箕輪鮭(さけ)漁業生産組合では余剰卵として例年イクラを販売して人気を集めていたが、今年は縮小。この収入が組合収入の一部を占め、ふ化場の維持や組合員の人件費に充てていた。佐藤仁組合長は「不漁が続けば、組合を維持できなくなるかもしれない」と嘆く。

 消費者が地元産イクラを口にする機会も奪われつつある。遊佐町の道の駅鳥海ふらっとの食堂では昨年8月、人気商品「いくら丼(1700円)」の価格を維持できないとして販売を一時中断。今年1月から町外産に切り替えて提供している。担当者は「目当てに来るお客さんも多く、地物に戻したいが見通しは立たない」とため息をつく。

 11月末から12月上旬には後期群といわれる地場産の遡上ピークを迎える。高騰で奪い合いが激化すれば、ふ化場に影響し、来年以降の不漁へと悪循環につながりかねない。県はホームページや立て看板を通し、密漁禁止を呼び掛けているが、関係者によると違反は例年相次いでおり、さらなる取り締まり強化が求められている。

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