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県、情報公開の在り方を見直し 11テーマ検証、積極開示めざす

2018年01月03日 09:47
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 情報の公開・提供の在り方について、県は本格的な検証作業を進めている。県の公表より前に発覚した県有施設での事故や県職員の逮捕などを背景に、現状よりも透明性の高い情報公開を目指している。県は検討内容を11テーマに分類し、現状を調査。新設した第三者委員会・通称「見える化委員会」に調査結果を提示し、議論を深めている。

 【情報公開(公文書開示等)】
 県は1997年12月に情報公開条例を制定。第1条は「県民の県政に対する適正評価を得て、県政への参加を促す」と定める。開示・不開示の判断は、条例と「条例の趣旨及び解釈」(部長通知)などで判断している。昨年度の公開請求は655件。公文書の不存在や請求取り下げを除く619件のうち、全公開は506件。一部・全部不開示は113件で個人・法人情報などが理由。不開示決定の取り消しを求める訴訟は1999年以降、4件ある。

 【文書管理】
 文書は紙、電子の両媒体がある。規程では事務処理は文書が原則。電子メール文書は要綱に基づき原則、出力して紙で管理する。パソコン作成の電子データ、メールの具体的な保存場所、保存年数と廃棄は明確になっていない。県管理文書簿冊数は昨年3月時点で42万1065冊。

 【歴史公文書の保存】
 保存期間を過ぎた文書のうち、県議会や予算決算、条例制定の各関係文書などは「歴史公文書」とされる。近隣県は専門職員が昨年度に100冊以上を選定し、計約3万~7万冊を所蔵する。本県は担当課が13冊を選定し、所蔵数1375冊。

 【事件・事故の公表】
 県統一基準がない。大気汚染や高病原性鳥インフルエンザの発生時などを対象に、23課が個別基準を整備する。クマの目撃や海岸漂着物の発見など基準のないものは県民への影響や関心度、過去の事例を参考に判断している。

 【災害の発生】
 災害時、行方不明者の公表は、災害規模に応じてその都度判断。県は、家族同意の場合は氏名、住所、性別、年齢などを公表。同意が確認できない際は住所(市町村まで)と性別、年代を明らかにしている。実際には他機関が先に発表していることなどから、問題化したケースはない。

 【広聴案件の対応状況】
 広聴活動はインターネットや電話、文書などで県政に対する意見、質問、苦情などを受け付けている。匿名などを除いて回答。昨年度の広聴案件は430件。

 【会議等の公開】
 県の意思形成に果たす役割を鑑み、審議会などは原則公開される。ただし、例外として情報公開(公文書の開示)と同様、個人・法人情報などを理由に非公開もある。昨年10月時点で341件のうち全公開は162件。一部・全部の非公開は計160件と半数を占める。非公開理由は個人情報が最多で、2番目が率直な意見交換の阻害。

 【庁内会議の記録作成・保存】
 災害対策本部など県内部職員のみで開かれる「庁内会議」は、会議録の作成・保存に努めるよう2012年4月の部長会議で申し合わせた。昨年10月の調査では、記録作成の庁内会議が157件確認された。

 【記者発表等】
 時機や内容に応じ(1)知事記者会見(2)知事談話(3)記者会見(4)資料提供―の4方法で実施。昨年度は(1)62回(2)28回(3)18回(4)2533回。知事記者会見の週1回は本県など27都道府県が採用。石川県は定例開催がない。知事以外の記者会見18回は全国比較で見ると少ない。

 【行政情報の積極提供】
 県庁1階の行政情報センターと各総合支庁窓口で提供し、提供資料のほぼ全てが紙媒体。センターと各窓口の利用者数は昨年度が2009人で、貸し出し資料は560冊。

 【オープンデータ】
 行政の公共データをコンピューター処理に適した形式で公開し、2次利用による経済活性化などを目指す「オープンデータ」。県は15年12月からカタログを県ホームページに開設。データセット数は子育てや教育、観光などの各分野で計46件を公開。県医療機関情報ネットワークシステム、観光イベントカレンダー、県の人口と世帯数のアクセス件数が多い。

ルール化し、説明責任果たす
 県は深刻化する人口減少への対応を目指し、情報発信力を強化してインバウンド(海外からの旅行)などの交流人口、輸出を含む県産品販路の拡大につなげたい考え。県が把握後も一定期間公表しなかった県立鶴岡乳児院で男児が重篤な状態になった問題、県職員による東京都迷惑防止条例違反容疑事件も見直しの背景にある。

 情報公開全般をルール化し、積極的な開示で県民への説明責任を果たすのが県の狙い。第三者委は11テーマについて運用見直しの是非などを検証し、来秋をめどに提言を取りまとめる。検討期間は約1年間で、必要に応じて条例改正、基準策定を図る。

 事件・事故の情報公開を巡っては、鶴岡乳児院の問題は把握から半年後、県職員の事件は1年後の公表だった。こうした対応について、県民や県議会などから「発生時点で客観的事実を公表すべきだったのではないか」「説明責任を果たすべきではなかったか」などと指摘された。

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