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大沼新社長に早瀬氏 取締役は全員交代

2018年04月24日 10:41
取材に応え、経営戦略などを示す早瀬恵三社長=東京・丸の内
取材に応え、経営戦略などを示す早瀬恵三社長=東京・丸の内
 経営再建中の百貨店・大沼(山形市)は23日、投資ファンドのマイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM、東京)から100%出資を受け、新社長にMTMの早瀬恵三社長(59)が就任したと発表した。児玉賢一社長ら全取締役3人は退任し、MTM側から新取締役3人が就任した。代表権は早瀬氏が持つ。出資額は明らかにしていないが、関係者によると6億円程度とみられる。

 同日に臨時株主総会を開き、株式の100%減資、児玉氏など全取締役の退任と、MTMの増資、新取締役人事を決めた。続く取締役会で早瀬氏を社長に選んだ。執行役員以下の幹部や従業員の雇用は継続する。数カ月以内にマネジメントに通じた担当者を山形に常駐させる。

 山形本店(山形市)、米沢店(米沢市)は改装して営業を続ける。米沢店は4~6階を閉鎖して1~3階に売り場を集約し、第1弾の改装を終えて25日に新たなスタートを切る。山形本店は年内に改装し、食品売り場を地下1階から1階にも拡充する。

 大沼は郊外型ショッピングセンターとの競合激化に加え、中心商店街の人口流出などによる地盤沈下が進んで業績が低迷し、17年2月期に4期連続の経常損失となった。再建を目指し、昨年12月にMTMとの間で出資を含む経営支援に関する覚書を結んだ。

 早瀬 恵三氏(はやせ・けいぞう)東京大経済学部卒。住友銀行(現三井住友銀行)を経て、2005年2月にMTMを設立し、社長に就任した。酒田市に工場があるゴルフ用品メーカー・本間ゴルフ(東京)の再建にも関わった。

新社長に聞く―再生の目的は地域活性化
 大沼の新社長に就いた早瀬恵三社長は23日までに山形新聞の取材に応え、大沼を核に地域内の新たなサプライチェーン(調達・供給網)を構築したいとの考えを示した。再生事業について「大沼単体ではなく、山形市の七日町など地域全体の活性化が目的」と述べ、商店街や行政にも働き掛けをしていくとした。以下、一問一答。

 ―再生の青写真は。

 「食品を強化する。物販だけでなく、カフェや、店内で食べられるイートイン、ベーカリーなど食関連サービスも含めた話。七日町商店街と一体となった店を想定している。(再生事業の)目的は大沼単体ではなく、七日町など地域を活性化することだ」

 ―再生後の売上高の想定は。

 「大沼はここ数年売上高が下がり続けてきた。基本的には元に戻すことを考えている。売上高を大きく伸ばすというよりは、売っているものを変え、店の中身を変えることが重要だ」

 ―戦略は。

 「地方百貨店は従来、海外や東京のものを地方に広めるための施設だったが、その役割はもうほとんどない。東京が時間的に近くなり、ネットも普及した。これまでと同じことをしていれば、お客さんが減るのは当たり前。われわれは地元色を強めていく。地元のものを選んで売っていく。サプライチェーンを変えることでもあり、なかなか難しいが、仕入額でまだまだ大きな規模を持っている百貨店が中心になれば、新たな流通の仕組みをつくれると思う」

 ―地域活性化の話があった。

 「商店街だけでなく、市役所など行政も含めて多くにアプローチしていく」

 ―県内唯一の百貨店の再建を引き受けた。

 「非常に責任が重い。そして、県民の皆さんの思いが強い施設であるのなら、県民の皆さんからも協力をいただきたい。地元に根差した商業施設として、地域の中で循環する仕組みをつくっていく。できれば必ず活性化する。大沼をそのための媒体として使ってほしい」

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