県内ニュース【高校野球】酒田東、無失策で完封
2018年07月13日 08:03
第100回全国高校野球選手権山形大会第1日は12日、中山町の荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた(荘銀・日新スタジアム=県野球場)で1回戦1試合が行われ、酒田東が5―0で新庄神室産を下した。酒東は初回、4番石井伸治の適時二塁打で1点を先制し、四回には無死三塁から5番斎藤駿介の犠飛で追加点を挙げた。七、八回にも機動力を生かして計3点を加え、勝利を引き寄せた。
第2日の13日は荘銀・日新スタジアムを含む県内4会場で1回戦9試合が行われる。 【開会式】 開会式では周囲への感謝の気持ちを込めた選手宣誓、「君が代」の独唱など、高校生が節目の大会を彩った。プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの栗原健太1軍打撃コーチ(日大山形出)が務めた始球式では、恩師が打席に立つサプライズ演出もあり、観衆を沸かせた。 ![]()
力強く選手宣誓する谷地高の庄司一弥主将
○…春の県大会に続いて選手宣誓を務めた谷地の庄司一弥主将。野球ができる喜び、周囲への感謝を盛り込んだメッセージを力強く伝えた。 先の組み合わせ抽選会で大役を引き当て「最初は嫌だった。他にふさわしい人がいるのでは」と思ったというが、家族や仲間の前で練習してしっかりと気持ちを切り替えた。緊張はしたものの「大きい声で、みんなに聞こえるように意識した」。自己採点は70~80点と及第点を与え「まずは第一関門を突破できた」と充実感をにじませた。 宣誓では「記憶に残る本気の夏にする」とも強調。初戦に向け「自分たちにできることを全てやる。一戦必勝の気持ちで臨む」と語った。 ![]()
開会式で君が代を独唱する山形北高の大畑光聖さん
○…山形大会では8年ぶりとなる男声の国歌独唱を務めたのは、山形北高3年の大畑光聖さん(17)。「100回記念の大会に携わる重みを感じた」と安堵(あんど)した様子で語った。 山形二中時代、音楽の教諭から「声が素晴らしい」と高い評価を受け、山形北高音楽科に進学した。息の流れ、声の伸ばし方といった技術面の練習を積んだほか、普段の所作など生活面を整え、この日に備えてきた。出場48チームの選手や観衆の前で大役を全うし「自分の中ではよくできたと思う」。歌とピアノを指導する真下祐子さん(山形市)は「大舞台を経験して一回り大きくなったように見える」とたたえた。将来は音楽の教諭を目指すという大畑さんにとって、忘れられない経験となった。 ![]()
始球式で投手を務めた栗原健太東北楽天ゴールデンイーグルス1軍打撃コーチ(左、日大山形出)と打者を務めた渋谷良弥日大山形元監督
始球式を務めたのは、プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの栗原健太1軍打撃コーチ(日大山形出)。楽天のユニホームに身を包み、ファンの声援に応えながらマウンドに立った栗原コーチは、三塁側出入り口から現れたバッターを見て驚きの表情を浮かべた。 それは高校時代の恩師で、春夏合わせて甲子園出場22回の名将・渋谷良弥さん(71)。当時と同じデザインの日大ユニホームを着用した渋谷さんは、満面の笑みを浮かべて打席に立ち、まな弟子と対峙(たいじ)した。 「本人に知られないようにするのが大変だった」(渋谷さん)というサプライズに一瞬、苦笑いを浮かべた栗原コーチは、すぐに表情を引き締めて一礼。そして「監督に当てちゃいけない。それでも全力で投げよう」。120キロのストレートがミットに収まると、会場から大きなどよめきと拍手が沸き起こった。渋谷さんは「ナイスボール。健太もこんないい球を放れるんだなあ」とねぎらった。 高校1年時から中軸を担い、強打者として活躍した栗原コーチは、この球場で第80回大会の山形大会決勝を制し、甲子園出場を決めたことが最も印象深いという。「高校3年間、この球場でホームランを打ったこともあれば、悔しい思いをしたこともある。ここは自分を成長させてくれた場所」と感慨深げに語り「最後まで何が起こるか分からないのが高校野球。全力で熱いプレーを期待したい」と球児たちにエールを送った。 きょうの試合 【荘銀・日新スタジアム】 ◇1回戦 山形学院―山形明正(9:00) 寒河江工―鶴岡工(11:30) 長井工―鶴岡中央(14:00) 【米沢市営野球場】 ◇1回戦 南陽―米沢工(10:00) 寒河江―米沢興譲館(12:30) 【新庄市民球場】 ◇1回戦 新庄南―米沢東・小国(10:00) 新庄北―北村山(12:30) 【鶴岡市小真木原野球場】 ◇1回戦 置賜農―米沢中央(10:00) 荒砥―村山産(12:30) (時間は変更になる可能性あり)
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