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「やまがた街角」88号で休刊 タウン誌、郷土の魅力伝えた18年

2019年02月17日 12:04
3月1日付の88号発行に向け、特集内容などを協議する「やまがた街角」の編集会議=山形市
 タウン誌「やまがた街角」が3月1日付の88号で休刊する。2001年に誕生した地域誌は、山形市内で連綿と受け継がれてきた郷土の姿を浮き彫りにし、その魅力を磨いてきた。平成の時代と歩調を合わせるかのように、街角からの情報発信に一区切りを付ける。

 1972(昭和47)年に創刊したタウン誌「やまがた散歩」が2001年1月号で廃刊。28年間余りの歴史を刻んだ月刊誌を惜しむ声が、「やまがた街角」につながった。「新たな地域誌を創刊できないか」という五十嵐太右衛門・八文字屋社長の声に賛同し、「やまがた散歩」筆者の一人だった田中邦太郎さん(故人)が編集・発行人を務めて01年8月に創刊した。

 創刊号はA5判、82ページ。表紙は山形市七日町界隈(かいわい)のイメージ画で、デザイナー神保亮さん(故人)が描いた。作曲家の服部公一さん、直木賞作家の高橋義夫さん、女優・劇作家の渡辺えりさん、漫画家城戸口静さん、文芸評論家の池上冬樹さんなど山形市出身・在住者らが筆者陣に連なった。特集は「祭 春秋」で初市や豊烈神社の打毬(だきゅう)の成り立ち、祭りの記憶をたどったエッセー、祭りに欠かせないソウルフード「どんどん焼き」などを紹介した。

 隔月発行でスタートしたタウン誌は途中から季刊発行に変わり、編集・発行人は田中さんの死去に伴い大久保義彦さん(82)に引き継がれた。

 休刊に際し、「活字で残さなければ消えゆくものがいっぱいある。創刊時のメンバーはそういう気持ちで始めた」と大久保さん。創刊時から編集に携わる岩井哲さん(69)は、「やまがた街角」を通じて若手古文書研究者グループ「やまがた好古酔連」の結成につながったことを懐かしむ。編集スタッフの斎宮(いつき)真紀夫さん(70)は「老舗書店の八文字屋と一緒に山形の文化をけん引してきたと思う」と語る。

 山形市の八文字屋で今月4日、88号の編集会議が開かれ、特集内容などを協議し、発行スケジュールを確認した。岩井さんは、「やまがた散歩」から「やまがた街角」につながる意志を「新たな担い手が継ぎ、再び息吹を呼び起こしてほしい」と話した。

 「街角」の主な特集名を挙げると「花小路界隈」「日本酒党乾杯」「七日町界隈」「お寺さま」「敗戦、そして60年」「床屋さん」「やまがたべん」「最上時代の城下絵図」など。連載から「私的《山形語》考」など別冊3本も生まれた。山形市の風俗、文化、歴史、伝統芸能など掲載分野は多岐にわたり、編集スタッフは「やまがた街角」が今後も地域の文化資料として活用されることを願っている。

「やまがた街角」の創刊号(右)と直近の87号

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