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県教委、がん特別授業の実践継続 中高4校で「いのちの教育」

2019年03月22日 11:20
がん教育の推進に努めた多田敏彦院長(右)と、特別授業を行っている奥山慎一郎医師=河北町・河北病院
 県教育委員会は2019年度、県がん教育アドバイザーの奥山慎一郎医師(県立河北病院緩和ケア科長)による「いのちの教育」を継続し、中高4校で実践する。奥山医師が、患者や家族から学んだことを分かりやすく伝える特別授業。19年度は、授業内容を検証する県がん教育推進協議会の委員に罹患(りかん)経験者を新たに入れるなど、患者の視点も重視した教育を推進する。

 県教委は16年度、文部科学省の「がんの教育総合支援事業」で、酒田西高と左沢高をモデル校に初のがん教育を実践。17年度は山形一中、明倫中、米沢東高、鶴岡中央高の4校、18年度は米沢五中、遊佐中、谷地高、新庄南高の4校をそれぞれ指定校とした。19年度の指定校は調整中という。

 授業は約1時間。医療人としての観点から、患者が病と向き合い、家族など周囲の支えを受けながら力強く生きる姿から教わったことを伝えている。がんは、国民の2人に1人が罹患する時代。授業内容は、がんに関する正しい知識を教える一方、子どもたちが身近な罹患者をしっかり支援できるように心掛けている。

 「いのちの教育」は、多田敏彦河北病院長の提案で始まったという。多田院長は「がんの疾患構造を教えるものではない。身近な病気を題材として命の大切さを訴えたかった」と話す。

 奥山医師は、身体だけでなく精神的な苦痛をも和らげる医療の重要性を挙げ、「困難に直面した時、特別な言葉や行動だけが大切ではない。苦しんでいる人から足を遠ざけず、何も言葉を掛けられなくても、ただ近くにいるだけで十分」と強調する。

 県教委は19年度の新たな取り組みとして、17年度から取り組む教員対象の教育指導者研修会にも学校医やがん専門医、がん経験者の参加を求めていく方針。教育現場での対応力向上を狙いとし、関係者ががん教育の必要性を共有していく。

 多田院長は、将来的に学校現場で教員自身が正しい知識を基に、がん教育を実践できる環境が重要だとしている。奥山医師は「がん教育を広げる上で医療と教育との交流は欠かせない。互いの役割を理解し交流を深めていく必要がある」と課題を挙げた。

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