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重粒子線がん治療施設見学 東北戦略会議出席者ら

2019年05月14日 20:29
重粒子線がん治療施設で、嘉山孝正山形大医学部参与(右)らがビーム加速器について説明した=山形市・山形大医学部
 東北経済連合会(海輪誠会長)が主催する「わきたつ東北戦略会議」の出席者が14日、山形市の山形大医学部で、東北・北海道では初導入として整備が進む重粒子線がん治療施設「東日本重粒子センター」を見学した。治療は2020年8月に開始予定で、施設内部の公開は初めて。参加者は患者に配慮した設計や治療の進め方について説明を受け、先進医療に期待を膨らませた。
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 会議に先立ち開かれた施設見学会には、吉村美栄子知事や高井盛雄新潟県副知事のほか、学術関係の大野英男東北大総長や小山清人山形大学長、渡辺一日本政策投資銀行社長ら総勢約40人が参加した。

 嘉山孝正医学部参与は、国内7例目となる施設について▽設置面積の縮小化を図り、省スペースを実現▽患者の移動を考え、付属病院と廊下でつなぐ接続型を採用-などと紹介。東芝との研究で開発した精密装置が韓国の延世(よんせ)大でも導入されることが決まり、最新技術をアピールした。施設は地上4階、地下1階で、建屋が今月末に完成し、装置は順次設置する。

 参加者は五つのグループに分かれ、医学部側から施設や治療に関して説明を受けた。地下1階では大型装置で重粒子の速度を加えるビーム加速器を見学したほか、患者の心理的負担を軽減するためオレンジなど暖色系を配色した治療室、患者同士が顔を合わせないように配慮した個別の治療待機室も見て回った。吉村知事は「患者目線でつくられた素晴らしい施設。地方創生、地域経済の活性化のため大きな役割を果たすだろう」と期待した。

 重粒子線治療は重粒子(炭素イオン)を、大型装置で加速して局所に的確に照射する治療法。二つの治療室があり、一定の角度から腫瘍に照射する治療は20年8月、どの角度からも正確に照射する特殊装置「回転ガントリー」を使った治療は21年2月に始まる。

 見学を終え、大野総長は「先端の医療だけではなく、先端の医療環境も提供する施設で感銘を受けた。シンポジウムを開くなどして応援したい」と語り、海輪会長は「山形への交流人口が拡大する効果が期待される。そうした機会を活用して東北の魅力発信につなげたい」と強調した。

 同学部は昨年、東北地域や新潟県の大学病院を訪れて治療効果を周知している。着実に患者を集めることが重要で、嘉山参与は「経済界も含めて施設を見てもらい、大変有意義だった。今後は、医療現場で患者と接している医師に対して、効果を理解してもらうことを最優先に取り組みたい」と話した。

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