千年以上の歴史があるとされる奇祭「蘇民祭」が29日、岩手県奥州市の黒石寺で行われた。男衆が厳寒の川で身を清めてお堂を巡り、無病息災や豊作を祈った。新型コロナウイルス禍のため、クライマックスを飾る「蘇民袋争奪戦」は3年連続中止したが、一部行事を復活させた。
本来は夜通しの祭りだが、今年は午前に開始。下帯姿の約100人の男衆が「ジャッソー、ジョヤサ」と気勢を上げながら、水面が凍った川に入水。水を浴びてから、お堂を巡る「裸参り」を3回繰り返した。
15回目の参加という「吾妻嶺酒造店」の蔵元佐藤元さん(51)は「五穀豊穣を祈った」と身を震わせながら話した。
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