43人犠牲、鎮魂のサイレン 雲仙・普賢岳の大火砕流32年

6/3 17:38
 雲仙・普賢岳(奥)の大火砕流から32年となり、報道陣が取材拠点にしていた「定点」で手を合わせる人たち=3日午前、長崎県島原市

 43人が亡くなった長崎県の雲仙・普賢岳の大火砕流から32年となった3日、麓の同県島原市では発生時刻の午後4時8分、防災無線のサイレンが鳴り響いた。遺族らは黙とうし、一帯に甚大な被害をもたらした火山災害の記憶継承を誓った。

 消防団の詰め所だった農業研修所跡地では、三十三回忌の法要が開かれ、遺族ら約100人が黙とうした。団員だった父を亡くした大町真樹さん(35)は「何年たっても悲しみは癒えない。自分の子どもにも当時のことを伝えていきたい」と話し、跡地に置かれた鎮魂の鐘を鳴らした。

 火山活動を正面から撮影できるため、報道陣が取材拠点とした「定点」では報道関係者の遺族らが集まった。

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