社説

暖冬一転、県内大雪 被害の拡大を抑えよう

 上空に強い寒気が流れ込み、列島は日本海側を中心に大雪に見舞われている。県内もここ数日間荒天続きで、県民生活に影響が出ている。

 積雪がこの3日間ほどで急増した。15日午後5時現在の各地の積雪量をみると、山形が38センチ、酒田21センチ、新庄92センチ、米沢81センチ。昨日は雪かき作業に励む姿が至る所で見受けられた。

 付着しやすい雪質で、気温も上がらず真冬日で経過するなど、日々の行動や経済活動がしづらい状況にある。気象台からは注意報、警報が相次いで発表された。大雪はきょうも注意を要する。

 行政や関係機関、県民もそれぞれが注意を払って影響と被害の拡大を抑え、この困難な局面を乗り切りたい。

 留意したい第一は当然ながら人命である。12日には大蔵村で、自宅前で除雪中の女性が屋根からの落雪に埋もれて亡くなるという事故が発生、今冬初の犠牲者となった。山形市では自宅前の路上を除雪中の女性が転倒し大けがをするなど人的被害が相次いでいる。

 交通機関への影響も目立つ。JRは在来線を中心に運休や遅れが相次ぎ、高速道路も車の事故などで通行止めが発生、空の便も欠航や遅れが出てダイヤが乱れるなど、移動の足や物流に影響した。足止めや予定変更を余儀なくされた人も先週末は多かったことだろう。

 今は寒の時季で、一年で最も寒いとされる大寒も近く、時期的には寒気や大雪に見舞われても不思議はない。積雪量が極端に多いわけでもない。ただここまで暖冬、少雪で経過し、昨冬も少雪だった。こうした傾向に慣れていたところに“いきなり来た”感は否めない。

 県がまとめた雪下ろし・落雪事故などの発生状況によると、比較的雪の少なかった昨冬(2015年度)の県内は死傷者が計48人(うち死亡は3人)。その前年は計139人(同7人)と多く、むしろ昨冬が事故の少ない年だった。

 今年も人的な事故を極力防ぎ、一昨年のような高水準に再び戻ることのないようにしたい。積雪対応の感覚を取り戻し、備えと警戒が求められる。

 雪降りが収まり晴れ間がのぞくと屋根の雪下ろしが一気に増える。作業する場合は▽2人以上で行う▽命綱とヘルメットを着用する▽はしごをしっかり固定する―ことを県は呼び掛けている。やむを得ず1人で行う場合は携帯電話を携行することも備えとして心掛けたい。

 昨今目立つのが家庭用の除雪機での事故。作業中に巻き込まれるケースが大半を占める。機械に詰まった雪を取り除く場合は必ずエンジンを止め、雪かき棒を使うことを励行してほしい。

 国道、県道、市町村道など行政の除雪作業も本格化した。円滑な交通環境の確保とともに、生活道路では玄関前の「間口除雪」への関心も高まっている。高齢世帯が増えている現状も念頭に、除排雪作業では住民に過度の負担を強いることのないよう配慮も求めたい。

 今回の降雪では、電線が切れるなどして停電も複数箇所で発生している。真冬に暖房器具の停止などは避けたい。電力をはじめライフラインの確保には関係機関いずれも十分な対応が必要だ。

(2017/01/16付)
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