社説

鶴岡で世界バドU15 新たな文化定着に期待

 15歳以下を対象とした初の国際大会「世界バドミントンU15庄内国際招待2019」が今月29、30の両日、鶴岡市を会場に開かれる。次世代を担う9カ国のトップ選手が集い、ジュニアの頂点を争う。鶴岡の地に新しいスポーツ文化が根付くきっかけとなるよう大会の成功と継続開催に期待したい。

 この大会を立案し、開催準備の中核的役割を担ったのが、バイオ科学などの分野で多くの成果を上げている慶応大先端生命科学研究所(同市、冨田勝所長)である点が興味深い。冨田所長は「スポーツの国際大会は、東京などの大都市で開かれるのが通例。しかし、小さな地方都市である庄内、鶴岡でもみんなが力を合わせれば国際大会の開催が実現できる。この成功例を国内外に発信したい」と大会の意義について語っている。

 さらに、先端研を真に世界的な研究所にするためには「研究施設を充実させるだけでは不十分」とし、研究者や帯同する家族のオフ(私生活)をいかに豊かにするかを重要視している。素晴らしいまちが素晴らしい研究者を呼び寄せ、素晴らしい研究者が多く集まることで、さらに素晴らしいまちになる。この好循環を生み出すことが、世界的な研究成果に結び付くと考えている。「食文化」という豊かな資源を持つ鶴岡市が、バドミントンの国際大会を継続開催することで「スポーツ都市」としての認知度も高まる。この大会を、鶴岡を舞台にした地方創生への挑戦と捉えたい。

 小真木原総合体育館を会場にした大会には、デンマーク、フランス、ドイツ、カナダ、アメリカ、インドネシア、マレーシア、タイ、日本の9カ国から19選手が出場を予定。国内選手は新庄市出身で青森山田中の今田竜大選手ら9道府県から参加する。本県からは三浦颯太(そうた)(鶴岡四)、佐藤直紀(鶴岡一)、大場世嵐(せらん)(天童二)、難波魁凌(かいり)(鶴岡三)、小野輝莉(ひかり)(鶴岡一)、山川歩乃果(山形六)、大泉南菜(鶴岡五)の各選手がエントリーした。男女別のシングルスで29日に予選リーグ、30日に決勝トーナメントを行う。元日本代表の小椋久美子さんらを大会ゲストに迎え、29日午後5時から小中学生を対象に技術指導するクリニックが予定されている。

 この大会は、アスリートとして発展途上にある中学生の時期に、試合を通して直接「世界」を知る貴重な機会となる。本県から出場する選手たちにとって、この大会が明確に世界を意識するきっかけになることを望みたい。世界を目指すことが荒唐無稽な夢想ではないことは、本県出身者を含め多くの日本人選手が国際大会で活躍していることが証明している。また、国際大会は、異なる文化と出合う場でもある。欧米やアジアの国々から参加する選手たちとの交流を深め、友情を育んでほしい。異文化と触れ合うことは、多様性を知ることにつながる。

 大会の理念を実現させる上で、継続して開催することが重要になる。そのためには安定した大会予算の確保が課題となろう。共催する鶴岡市をはじめ県内外の企業がパートナーとなって協賛しているが、次回大会以降、さらに支援の輪を広げていきたい。

(2019/06/24付)
最新7日分を掲載します。
文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から