ちょっとそこまで

木のこぶをストラップに~西川

(2011/06/28掲載)

自然と匠の伝承館裏にある山林。スギやブナの緑がまぶしい
自然と匠の伝承館裏にある山林。スギやブナの緑がまぶしい
 西川町大井沢の自然と匠(たくみ)の伝承館で26日まで開かれた「KOBU展」は、木の幹にできた動物の形によく似たこぶなどを紹介している一風変わった展示会だった。企画した原慶明山形大名誉教授(66)=同町在住=を取材した際に、ひときわ目を引いたのは原さんの携帯電話に付けられたスギのこぶのストラップだ。西川町の担当記者になって3カ月。夏スキーや登山の取材を通じて大自然に触れ、アウトドア派を自負するようになった記者としてはぜひ欲しいアイテムと言える。展示期間中、こぶを使ったストラップ作り体験を行っているとの情報を入手し、早速大井沢に足を運んでみた。

スギやクリ、種類で異なる形

 原さんに加え、KOBU展の企画に携わった武浪秀子さん(36)、阿部啓二さん(59)に案内してもらい、伝承館の裏にある山林へ。スギやブナの緑がまぶしく、意気揚々と足を踏み入れたものの、思いのほか登り坂がきつい。運動不足の体はすぐに悲鳴を上げ、汗だくになり、息も絶え絶えの状態で10分ほど登ったところ、目標の大きなスギの木が見えてきた。

 「こぶは生え替わる時期の乳歯のようにぐらぐら動く」という武浪さんのアドバイスを聞き、木の幹を探すこと数分、ようやくそれらしい突起物を発見。慎重に引き抜くと長さ約5センチのタケノコのようなこぶが姿を現した。その後、樹齢200年を超えるというクリの木からもこぶを採取。こちらは直径3センチほどの球形。木の種類によってこぶの形が全く異なるのが面白い。

 展示されているようなユニークなこぶと対面するには、表面の皮をむく作業が必要。伝承館に戻り、「どんな形だろう」と心を弾ませながらマイナスドライバーで皮をむいていく。徐々に白っぽいつるっとした中身があらわになる。「これは…モグラか?」。ライオンやトラのような勇猛な獣の姿を想像していた分、肩透かしを食らったような気分になるが、気を取り直してクリのこぶの皮むき作業に取り掛かる。形にこれといった特徴はないものの、表面に指紋のような模様が浮き出ており、情緒を感じさせる。

自然の魅力を携帯

マイナスドライバーを使って樹皮をむいていくと、つるっとした中身が顔を出す
マイナスドライバーを使って樹皮をむいていくと、つるっとした中身が顔を出す
 一通り作業を終えて満足していたところ、「もっときれいになるよ」と原さん。数十マイクロメートルというプランクトンの研究を専門とする原さんにとって、このぐらいの作業は朝飯前。先ほどまでの穏やかな表情と打って変わって職人の顔になった原さんは、巧みにドライバーを操り、あっという間に美しく仕上げてくれた。

 きりで穴を開けて金具を取り付け、ストラップが完成。クリのこぶはカラビナを付けてキーホルダーにした。早速、携帯電話と自宅の鍵に取り付けてみる。「まるで自然と一体になったかのような感覚」…は言いすぎだが、本県の豊かな自然を身近に感じながら、読者へ伝えていく“自然派記者”としての一歩は踏み出せたように思える。

(寒河江支社・吉村瑛人)

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