ちょっとそこまで

県産品の工場見学に参加~山辺、寒河江、東根

(2011/08/03掲載)

ニットや豆腐、時計間近に

 子どもたちが夏休み入りするニュースを目にするうちに、小学生の時に宿題で出されていた自由研究を懐かしく思い出していた。ひどい出来だったと思うが、楽しかった。“自由研究的香り”のする工場見学会があると聞き、参加した。

住吉屋食品で販売している豆乳を使い、記者も豆腐づくりに挑戦。甘くて豆の香りのする一品が簡単に出来上がった
住吉屋食品で販売している豆乳を使い、記者も豆腐づくりに挑戦。甘くて豆の香りのする一品が簡単に出来上がった
 県が初めて企画した小学生の親子向けの県産品工場見学会。村山地方で7月28日に行われた回に同行した。最初に訪問したのは、高級ニットを生産している米富繊維(山辺町)。複数の糸を編み込んで作り出す独自技術を生かしたデザイン性の高いブランド「Coohem(コーヘン)」を立ち上げた会社だ。ニットを編み上げる工程にはじまり、縫製、点検と、製品出荷されるまでの工程をすべて間近で見学できた。

 同社の製品は、店頭では数万円する高級品。近くでみると、その質の高さがよく分かる。新製品の開発を行う同社の心臓部には、新作のニット地や洋服がずらりと並び、この先の流行を見せてもらったようで興奮した。子どもたちは、稼働している機械の作業の速さにくぎ付けだった。

 続いて、豆腐製造などの住吉屋食品(寒河江市)に向かった。まずは豆腐づくりを体験する。にがり7ccが入った容器に、七十数度の温度に温めた豆乳500ccを入れ、スプーンで右に4回、左に3回、ゆっくりとかき混ぜる。10分ほど待てば豆腐の出来上がり。ここまでの準備を同社がしてくれているからなのだが、あまりに簡単な作業に、子どもたちも「魔法みたい」と不思議顔。豆乳との味の違いも確認し、きょうだいで参加した河北町溝延小6年の今田依里さん(11)と4年の共陽君(10)は「豆腐になると甘くなるよ」と教えてくれた。

ニットを編み上げる機械を間近に見学=山辺町・米富繊維
ニットを編み上げる機械を間近に見学=山辺町・米富繊維
 豆腐やところてんをつくる生産過程を見学し、次は電子機器などの山形カシオ(東根市)を訪問した。時計のムーブメントや携帯電話の基盤の組立工程を見学する。工場内では多くの機械が動いており、「ロボットだ!」とはしゃぐ男の子もいた。「細かな部品の組み立ては人手では無理だから、すべて機械で行っています」との説明に続き、ある機械を指さして「この機械もカシオで作っているんですよ」と担当者。機械もすごいが、それ以上に機械を作った人がすごい。当たり前のことに気付き、ものづくりに打ち込む人たちの思いに感心した。

ものづくりの情熱伝わる

 一日の見学を終え、山形市蔵王一小3年の槻木理々香ちゃん(8)は「知らなかったことがたくさん分かった」と話してくれた。

 自宅でも豆腐を作ってみたくなり、住吉屋食品の豆乳を購入し、挑戦した。ひと手間で、ほんのり甘い、おいしい豆腐ができた。本県では、多くの人がものづくりに従事している。今回、案内してくれた人たちの自社製品を紹介する誇らしげな表情を思い出し、そうした人たちの情熱も、子どもたちに伝わればいいと思った。

(報道部・坂本由美子)

【メモ】工場見学会は、8月9日に庄内地方でも行われる(受け付け終了)。村山地域で見学した米富繊維、住吉屋食品、山形カシオは、団体で日程が合えば普段から見学を受け入れている。
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