ちょっとそこまで
氷の器を作る~山辺、山形
(2011/09/07掲載)
暦の上では秋が始まる「立秋」が過ぎたのに、一歩外に出ると体中から汗が噴き出す。節電の影響でクーラーの使用を控えているためか、ことしの夏は長いと感じてしまう。これを乗り切るにはガッツリ食べて体力を付けよう。そこで頭に浮かんだのが食器に対するこだわり。「そうだ氷の器を作ろう」
原料は弁財天湧水で調達![]() 良質で豊富な水量を求めて県外からも多くの水くみ客が訪れる弁財天湧水=山辺町畑谷 できるだけ透明な氷を作りたかったので、一度沸騰させて空気を抜いた。その後、一晩冷ました後、直径約30センチのボウルに注いで冷凍庫に。二つ目の器は地元色を出そうと山形市の水道水を凍らせた氷を入れて作った。2日ほどで完全に固まった。見た目は全体的に白っぽい。目標としたのは酒屋などで売っている透明で表面が滑らかな一枚氷だったのだが…。 ここからはスピード勝負。木工用のノミを氷に打ち付け、くぼみを入れる。力が入りすぎて真っ二つに割れてはすべてが台無しになるので、ある程度の加減が必要だ。サクッ、サクッと小気味よく、涼しさを醸し出す音が周囲に響く。だが、あまりのんびりしているわけにもいかない。真夏の外気にさらされた氷はどんどん解けていく。「そろそろいいか」 20センチほどくぼみを入れた。ふちは耐久性を考慮して十分厚くした。氷丼の完成。何より、解けた水が滴り落ちる様子が美しく、涼しげ。早速、夏野菜のキュウリ、トマトを盛り付けた。真夏の日差しを受けて解けた水が氷の表面を覆って輝きを放ち、キュウリの緑とトマトの赤が一層、際立った。
美しく涼しさを演出![]() 夏野菜のキュウリとトマトを盛り付ける。真夏の日差しを浴びて解けた水が氷の表面を覆い、光沢を放った スープを満たしておくことは難しいが、保冷機能は十分。最後までキンキンに冷えた麺を食べることができた。若干、解けてしまったが、食べ終わった後も器の形は維持していた。「もう一度、楽しめるかな」。器は水で洗ってもう一度、冷凍庫の中に入れた。
(報道部・安達一智)
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